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アメリカ人弁護士が見た裁判員制度 (平凡社新書)
 
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アメリカ人弁護士が見た裁判員制度 (平凡社新書) [文庫]

コリン・P. A. ジョーンズ
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

裁判員制度は国民のためのもの?
実はそんな文言は裁判員法にはない!
そこで、よくよく制度の中身を見てみれば、出てくる出てくる、数々の「謎」。
いったいこの制度、誰のためのもの?
「陪審員制度の国」の法律家が説く、ちょっとシゲキ的な裁判員制度論。

内容(「BOOK」データベースより)

裁判員制度は国民のためのもの?実はそんな文言は裁判員法にはない!そこで、よくよく制度の中身を見てみれば、出てくる出てくる、数々の「謎」。いったいこの制度、誰のためのもの?「陪審制度の国」の法律家が説く、ちょっとシゲキ的な裁判員制度論。

登録情報

  • 文庫: 240ページ
  • 出版社: 平凡社 (2008/11/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4582854435
  • ISBN-13: 978-4582854435
  • 発売日: 2008/11/15
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Kana
形式:文庫
アメリカ人であり弁護士である著者による裁判員制度と日本の政治や法律の批判の書である.

第 1 章においては,日本の法律や政治の非民主性が徹底的に批判されている.日本の法律が国民のためでなく役所のためのものだということがつぎのような論理で説明されている.「ある法律が誰のためにあるのかを知るには,その法律が誰の自由を制限し,誰に裁量の余地を残しているかが重要なヒントになると思う」.日本の法律は曖昧でグレーだが,それは役所や警察が介入したり介入しなかったり,自由にふるまえるようになっていて,かつ市民がクレームをつけることが難しくなっているのだという.「人権」や「三権分立」に関するかんがえかた,刑事事件における自白の重視や個人情報保護法からウィニー事件やコンピュータウィルス作成者が逮捕された事件までも,こういう視点で痛烈に批判されている.これを読むと,日本はここまで非民主的な国だったのかとおもわされてしまうが,著者は「多少大げさかつ簡単に書いてきた」とことわってもいる.

第 2 章では陪審制度とはどういうものか,裁判員制度とはどうちがうかが説明されている.ここは比較的淡々と書かれている.

第 3 章はいよいよ著者による裁判員制度の解釈とそれへの痛烈な批判が展開されている.著者によれば裁判員制度は「裁判を十分理解していない国民がいけない」ことが前提になっている.法律の専門家は裁判員にはなれないことになっているので,深い法律知識がないことが裁判員になる条件であって,そういう国民のために「分かりやすい事件」だけを対象にしているという.裁判員には守秘義務があり,それは裁判員をまもるためだと説明されているが,裁判官と裁判所が秘密の範囲を勝手にきめることができ,裁判官がなにをしても外部にもらされないようにするという,裁判官をまもり,裁判所に対する批判をなくすためのしくみだという.

しかし,それだけ痛烈に批判しながらも,著者は「裁判員制度に反対しているわけではない.むしろ,うまく機能してほしい」と書いている.これまで裁判官には被告人を有罪にしなければならないという圧力がかかる結果として 99% の裁判で有罪判決がいいわたされて冤罪がおおくなっていたが,「裁判員制度のおかげで,被告人を無罪にしても [中略] 裁判員たちがどうしても,ということだったので」ということで無罪にすることができるようになるかもしれないという.私もこれで,裁判員制度によって冤罪が減ることが期待できるとおもった.著者はまた裁判員になることを「義務」ではなく「権利」とかんがえようと提案している.

この本は裁判員制度の解説書とはいえないので,それが「どういうつもりで」つくられたのかは,あらかじめ知っておく必要があるだろう.そのうえで読めば,解説書や日本人が書いた裁判員制度の批判とはまったくちがう視点をあたえてくれて,目からウロコというおもいをいだかせる.いろいろ裁判員制度やその周辺の法律の本を読んできたが,この本が一番のオススメである.
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12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By dejima2001 VINE™ メンバー
形式:文庫
 アメリカ人弁護士の視点で語られる、斬新な一冊。

 類書であまり指摘がなかった点として、
裁判官が裁判員に説示(説明)をする場面が密室で行われ、
しかも裁判員には守秘義務が終生課されるので、
裁判官がそこで何をどのように言ったか明らかになることがない、ということ。

 これは、裁判官が結論を誘導することができるということだ。
アメリカの陪審員制度では、公開の場で行われるため、
万一そのようなことがあったら、弁護士が黙っていない。

 本書ではこのような裁判官有利となっている点をいくつも指摘している。
つまり、この制度は裁判員には手かせ足かせで不自由だが、
裁判官にはその権限を最大にすることに腐心しているようなのだ。

 一方で、著者は裁判員制度には希望も持っているようであり、
司法制度にプラスの影響をもたらすことを期待して本書は終わる。

 しかしレビュアーとしては、希望よりも危機感を持った、というのが実感である。
このレビューは参考になりましたか?
13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 本格派 トップ100レビュアー
形式:文庫
第1章は「アメリカ人弁護士から見た日本の法律制度」で、日本では当たり前だと思っていたことがアメリカ人からみれば奇妙だ、という話はそれなりに面白いが、本題は第2章での陪審員制度の解説と、それと対比する形で論じられる第3章の「裁判員制度の謎」である。

陪審員制度は、国家権力の横暴から個人を守る目的で作られ、何百年もの歴史を刻んできた。被告を有罪とする証拠が充分に揃っているかを判断することだけがその役割であり、有罪にする場合は(無罪にする場合もだが)陪審員全員の一致が必要だったり、一審で無罪判決が出れば検察は控訴ができなかったり、被告を守るための仕組みができている。
そして、陪審員制度は意外にもかなりの確率で妥当な判決が下されていると言う(証拠はないが)。

それに対して裁判員制度は言われている目的自体が陪審員制度とは全く違うし、しかも、その目的に沿った制度設計になっていないと的確に指摘している。それに関しては、「健全な社会常識を反映する」のが目的としつつ、できるだけ裁判員の意見が採用されないような仕組みにしているところなど、建前と本音が違うというのは明らかなことなので納得できる。
著者の見立てによれば、どうも裁判官の身を守るための制度のようであると。

外国人弁護士の目から見ることで、陪審員制度との比較という視点で裁判員制度のおかしさを的確に捉えており、制度の目的に立ち返って考えることできるという意味で有用な本と言えよう。
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最近のカスタマーレビュー
陪審員制度と比較することで見えてくる裁判員制度の姿
 先日読んだ『手ごわい頭脳―アメリカン弁護士の思考法 (新潮新書)』に大変感銘を受け、同じ著者のこの本を手にした次第です。... 続きを読む
投稿日: 6か月前 投稿者: yukkiebeer
かなり面白い
「外人が見た日本の〜」というタイトルの本は普段読まないのですが
この一冊は書き出しも内容も非常に面白いです。... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: nk4578
日本の法制度は人間のためのものではないことに気付きました。
 日本の新しい裁判員制度が合理的に解説されており、よくわかりました。お奨めです!

 小生の印象に残った点は以下です。... 続きを読む
投稿日: 19か月前 投稿者: Utah
(アメリカの)陪審制度が素晴らしいものではないが、それにも遠く及ばない裁判員制度。
... 続きを読む
投稿日: 2009/5/26 投稿者: ぽるじはど
似て非なるものだが、陪審に近くなるように期待したい。もっとも、制限も時代の流れだが
1.内容... 続きを読む
投稿日: 2009/5/21 投稿者: 清高
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アメリカ人弁護士ならではの「斜め上」からの視点で語られる異色の一冊。
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投稿日: 2009/3/16 投稿者: 佐竹
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