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アメリカ下層教育現場 (光文社新書)
 
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アメリカ下層教育現場 (光文社新書) [新書]

林 壮一
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (23件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

格差、貧困、崩壊家庭----。

これは日本の将来の姿か?

常識を身に付けずに育った若者たちに、
体当たりでぶつかった日本人教師の体験記。

内容(「BOOK」データベースより)

アメリカ在住ノンフィクションライターである著者は、恩師に頼み込まれ、高校の教壇に立つことになった。担当科目は「JAPANESE CULTURE(日本文化)」。前任者は、生徒たちのあまりのレベルの低さに愕然とし、1カ月も経たないうちに逃げ出していた。そこは、市内で最も学力の低い子供たちが集まる学校だった。赴任第1日目、著者が目にした光景は、予想を遙かに超えていた。貧困、崩壊家庭と、絶望的環境のなかで希望を見出せない子供たちに、著者は全力で向かい合っていくが…。子を持つ全ての親、教育関係者必読のノンフィクション。

登録情報

  • 新書: 259ページ
  • 出版社: 光文社 (2008/1/17)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4334034330
  • ISBN-13: 978-4334034337
  • 発売日: 2008/1/17
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (23件のカスタマーレビュー)
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33 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 チャータースクールに関心がある人、必読のルポルタージュ, 2008/1/27
By 
いせむし (東京都) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)    (トップ500レビュアー)   
レビュー対象商品: アメリカ下層教育現場 (光文社新書) (新書)
教育学、社会学の専門家による著作ではなく、
アメリカに暮らすジャーナリストが、
ネヴァダ洲リノのチャータースクールで、
実際に教壇に立った経験をまとめたルポルタージュです。

本書で描かれる最下層とは、
移民の子どもやマイノリティーの子どもであって、
片親に育てられるケースが多く、
基本的なしつけや社会ルールを教えられていない。

著者は愛情をもって彼らに向かい合っていく。
心の交流が形作られて、
教室に一体感ができていく様子が、
教育の価値を改めて認識させてくれる。

実施されている教育のレベルにも驚かされる。
驚くほど低いです。

写真が掲載されており、
リアリティーがある。
著者が教師を辞した後、
卒業した生徒が1人という現実も一方で存在する。

著者の感性、問題意識が本書を素晴らしい内容に引き上げていると思うが、
一方で自分の学歴に触れるくだりや、
契約更新をせず、チャータースクールを去る一連の記述は、
もう少し著者の中で練り上げてもよかったように思う。

アメリカのチャータースクールは、
日本においては地域主体の教育実施の切り札的な位置づけにあるのだが、
本書を読むと、首を傾げざるを得ない。
その点でチャータースクールに関心がある方は必読です。
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39 人中、38人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「あきらめない」生き方を強く訴える, 2008/1/30
By 
革命人士 - レビューをすべて見る
(トップ500レビュアー)   
レビュー対象商品: アメリカ下層教育現場 (光文社新書) (新書)
リードからどんどん著者の世界へ引きずり込まれていった。アメリカ教育事情なんて、塔が立つくらい読んだつもりだったが、なんか今ひとつだった理由が、本書を読んでわかった。今まで読んでいたものは、所詮お客さんとしてお化粧されたもの、成功したものだけを見ていたんだと思った。どれも、見学・客観調査した程度で、教師として向き合ったものはない。著者は落ちこぼれの再教育校で、ほとんどが暗い家庭事情を持ち、授業も成り立たない状況から、「日本事情」の講師として授業を始めた。硬軟使い分けながら、日本を通し、絶望が支配する教室を、希望や夢を持てる教室へ変えていこうと心を打つ授業を展開する。授業中UNOを開帳していた生徒たちが、最後には君が代斉唱問題について、真剣に討論する姿を読むのはジーンときた。

著者はライターとしても教育者としてもずば抜けている。著者を支えるのはいまどき珍しいくらいの情熱と、生徒たちの現状と今後を冷静に見る視点だ。著者は日本で不本意進学を繰り返し、プロボクサーを断念、就職後学歴差別ですぐ退社、と挫折を繰り返した。でも、彼は挫折で止まらなかったどころか、生きる糧にした。それを生徒たちに教える。生徒とのやり取りは面白い。いささか、偏りも感じるが、著者の実体験に基づく「学ばないと犯罪者にしかなれない」という言葉が本書で一番印象的だった。

アメリカの底辺校について知識を得ることができたが、著者や著者が取材したフォアマンの熱い言葉、エピソードが随所に配され、自分も力を得るような本だった。著者ももっとがんばってほしい。
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30 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 絶望と希望, 2008/1/25
By 
レビュー対象商品: アメリカ下層教育現場 (光文社新書) (新書)
アメリカの高校の教壇に立つという、希有な経験をもつ日本人ジャーナリストの体験記。

高校とはいっても、著者が住むリノ市で最低の高校で、それゆえ「下層教育現場」というタイトルが付いている。

この高校がすさまじい。まさに学級崩壊状態だが、生徒たちにも同情すべき点が多々あり、たとえば著者が受け持った「日本文化」というクラスの生徒19名のうち、実の両親と暮らす者は1名しかいない。あとは、まったく両親の顔を知らずに里親に育てられたり、父親が刑務所で病死していたり、半身不随の父親の面倒をみながら暮らしたりしているような生徒たちばかりである。

そんな境遇に甘んじながらも、著者の「熱い」授業に徐々に心を開いていく彼・彼女らは前向きだ。絶望的な状況のなかでのかすかな希望。これがこの本に通底するトーンのように感じられる。生徒たちに10年後の自分宛にメッセージを書かせ、その内容を紹介するページがあるのだが、本当に切ない。彼らのうち何人が、いまの状況から這い上がり、まともな暮らしを手に入れることができているのだろうか・・・。

著者は、このような状況がそう遠くない将来、日本にも訪れるのではないかと警鐘を鳴らす。確かにそう思う。ただ、後半の「ユース・メンターリング」の話を読むと、アメリカ社会は、現在の子どもたちが置かれた状況を何とか改善しようと、さまざまな試みを行っていることがわかる。この点、学校でいじめ自殺が起こっても、自らの保身のために「いじめはなかった」などと強弁する校長や教育委員会の人間が跋扈する日本とは大違いだ。陰惨なテーマを扱っているにもかかわらず、読後が爽やかなのは、そのお陰かも知れない。

教育はその国の鏡である。なので、本書は、これまでにない視点でアメリカという国の真実を描いた超一級のノンフィクションということになる。

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