6歳ジュジーは里親を本当の両親と思ってハンガリーで楽しく暮らしていたのに、 半ば騙されるようにしてアメリカへ。
里親から離れる時も「すぐ帰ってくる」と約束するジュジー、
それからも事あるごとにパパとママのところへ帰らなくちゃと言うジュジーを見てると胸が痛い。
子供心にももう戻れないことを無意識に感じとっていたんでしょうね。
突然現れた実の両親、実の家族に迎えられ、どこもかしこも別世界。
もちろん両親はジュジーと引き裂かれたことに深い悲しみがあって、
大統領を始め色んな権威に手紙まで送ってずっとジュジーを亡命させる手段を探していたんだけど、
別れた頃まだ赤ん坊だったジュジーにはそんなの関係ないんですよね。
でもこのジュジーは「帰りたい!」「ママに会いたい!」などと言って泣いたりしないんです。
ただ、戸惑いの中に佇む。
「私が本当のママなのよ」と言われても、その言葉が本当には理解出来ていない。
これまでの世界と違う話を聞き、違う人々に触れ、違う世界に当惑し続け、奇妙なものを凝視するように全てを見る。
でもその戸惑いの表情の中に、はっきりと寂しさや悲しみが見て取れるのがすごいつらい〜っ!
実の両親が彼女を抱きしめる腕にさえ、彼女は戸惑うんです。
一つひとつのさりげない所作から、表情から、言葉から、
彼女の愛したハンガリーの両親とはもう二度と会えないんだという思いが徐々に徐々に膨らんで溢れてくるのがわかる。
本当にこれがさりげなさすぎて、幼い子の無意識の心理反応がものすごく上手く演じられてる。
あまりにも自然過ぎて、ジュジーという子が本当にいるかのように思えて、涙がずっと溜まりっぱなし
この子だけでもちょっと見てほしい!
そして16歳になったジュジー。
束縛の強い母親と対立しているんだけど、一度引き裂かれたことからの反動で母親がそうなってしまうのもすごいよくわかる。
6年も再会を待ちわびていた小さいジュジーに「おばさん」と言われた彼女のショックはそりゃ大きいよ。
しかしそれで愛が伝わるもんでもなく、ジュジーがずっと里親を思い続けて孤独に陥っているのもまた悲しくて、
ほんと、家族ってなんなんだろうという感じ。
アイデンティティを失った彼女が、再びハンガリーの両親と再会し、実母の母とも再会。
その喜びと、ハンガリーの実情と、自分の知らなかった母親の話…
ハンガリーに帰ってきたけれど、そこはジュジーにとって本当に求めていた故郷だったのか…さてはて。
とにかく泣けた。
地味だけど日本未公開だったのが不思議なほどの名作!♪