オバマ政権誕生と政策を事例にした、アメリカのスーパークラス(superclass)の誕生と生成と維持と、その戦略を分析したものです。
要するに、オバマ大統領のみならず、アメリカの大統領ってのは、世界を動かす超上流支配階級の人々が選び育てて「指導」するものなんであって、アメリカの政策は、オバマさん個人ではどうにもならんのだよ、しかも、その超上流支配階級の人々だって好きにはできないような世界政治経済の潮流の変化が起きているよ〜〜ということを、確かな調査に基づいて、読者に伝える本です。
情報満載です。よく、ここまで調査したものだと感心します。まさしくアメリカ合衆国の核心にいる人々の塊を解体しています。ほんとうにアメリカの虫垂じゃあない中枢を覗いてしまったような生々しさがあります。あ、「虫垂」でいいのかもしれないな。アメリカの「内臓」の解体なんだから。
この種の本というのは、アメリカなんかだと、この「中枢」に関与していた人が、「中枢」からはずれてから暴露本として書いたりしますが、本書は違います。入手できる限りの、ちゃんと表舞台に立っている情報を集め、読み、分析考察して、事実に肉薄しています。ここが、すごいのです。
そう、このような正統派の頭脳による事実の推量、抽出こそが、ほんとうの研究者のするべきことです。王道です。ご一読ください。マラソンを完走したような充実した疲労を感じますから。