産油国でありながら、輸入原油に依存しているアメリカが選択したエネルギー安全保障における核となるアイディアは「国際原油市場の発展」でした。
日本以外では常識であるにも関わらず、意外と日本人には知られていません。「OPEC にもオイルメジャーにも価格支配力はない」、「アメリカは中東にほとんど石油の権益を持っていない」等を考えると、アメリカの選んだ「石油市場全体を安定させ、流動性を高め、その中でリスクの分散を図る。」ということがいかに確実なアプローチなのかということを日本は知らなければなりません。
このアプローチが実は穀物市場でも成り立つし、そのことが日本の食料安全保障においてもっとも重要なアプローチの仕方だと気づかせてもらえます。
日本専用スペックの穀物を追いかけるのではなく、ノンGMに特化している国内市場の在り方を変え、グローバルスタンダードに基づくようにすることが供給源の多様化による安定化に繋がることに気づかなければなりません。その年の天候が収穫量を大きく左右する穀物が、もっとも供給源の多様化が必要となっています。このことに気がつかない限り、日本人の食卓は不安定なままなのでしょう。
日本の穀物戦略は「国際穀物市場の安定化と流動性を高める。」ことしか無いことが透けて見えます。