実際に息子をアメリカの小学校に通わせた著者が実体験をもとに書かれたものです。
それ自体が興味深いのはもちろんのこと、英語の勉強、特にアメリカの小学生でも知っている単語を覚えることができてとても有用です。
ただ、何をもって「教科書」と称しているのかがよくわかりません。ここにある英語は、日本研究で学士をとった非ネイティブ向け英語教育者兼翻訳通訳者によるもののようで、教科書を書いた経験は経歴から伺えません。
また、内容がいささか英語学習者・大人向けだと思います。それが主旨なのかもしれませんが、そうなると小学校の実際の感じとはかなりずれてしまい、方向性として個人的には残念です(そもそも、初等教育においてアメリカというのは決して褒められるものではないので、望むべくもないのかもしれませんが・・・)。教科書そのものを活かした造りになっていた方が、私にはよかったと思います。
このほか、算数だけ異常に簡単な部分を抽出していたり、ディスカッションの音声で、生徒の声が中年みたいだったり、編集の甘さが気になるところではありますが、理科や社会の項目は、高校生くらいには、知識としても非常に参考になるところだと思います。大人には英語の勉強に。「小学校教科書」と言っているのは知的レベル、精神レベルの暗喩として使われていると考えると、なるほどたしかにそういう本だと思え楽しく使えます。音声は、遅いという指摘もありますが、スピード克服には役立ちませんが、叙述の性質上、適当だと思います。