朝鮮戦争以来の歴代政権を見ながらなぜアメリカはしばしば武力で問題を解決しようとするのか解明する。しかし結論としては単純である。その時々で理由は違うが最終的にはアメリカはほとんど確実に武力に訴えると言うことである。このロジックはリベラル派の大統領でも逃れることはできない。
例えばジョンソンは国内の差別をなくすと言う目標を持ち、それはある程度達成できたがそのための手段である政権維持にはベトナムの介入が必要であった。これは朝鮮戦争で確立した資本主義対共産主義という命題にジョンソンが拘束されたせいだと著者は分析する。
また協調外交に努めたクリントンも2期目にはユーゴ扮装を介入せざるを得なくなった。これはヨーロッパの問題をEU内で解決できなかったせいである。この限りにおいて覇権安定論は一定の説得力を持っていたと言える。
そして財界の意向も忘れてはならない。アメリカの企業は日本、中国、EU、中東諸国と言ったアメリカの経済支配を脅かす存在には自国を操ってでも攻撃する。国内でたびたび反戦運動が起きることを考えるとアメリカの介入を最も望んでいるのは彼ら大企業集団かもしれない。