美奈子さんが、昨年11月6日急性骨髄性白血病のために急逝されてから、早3ヶ月が経ったわけですね。CDに掲載されているご自筆のメッセージがまた胸を打つものでした。
「1人でも多くの方の心が 豊かになれるよう・・ という願いを込めて これからも、歌い続けたいと思います。」
その願いが適えられぬ間に天国に旅立たれたことを本当に残念に思っています。
添付されているDVDには貴重なライヴ映像が収録されています。「アメイジング・グレイス」を歌っている美奈子さんを見ていると涙が流れてきます。在りし日の彼女を追想する映像となってしまったことが悔しいですね。そこでは元気に歌っておられるのですが・・・・。
サラ・ブライトマンの歌唱で大ヒットした「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」はいいですね。広い音域をものともせず、絹糸のような輝きと芯の強さを秘めた歌唱に魅了されました。「ミス・サイゴン」をはじめ、多くのミュージカルの舞台を経験してきた実力は、このような曲を聴くと実感できます。歌心をいたる所で感じますし、ラストの最高音のソプラノ・ヴォイスにはハッとさせるような輝きがありました。
美奈子さん自身が作詞をされた「タイスの瞑想曲」に込められた平和への願いも十二分に伝わりました。曲の雰囲気と作られた詩とがよくあっていましたね。
レスピーギの「風のくちづけ」も、リュートではなく琴が使用されており、彼女が歌い描きたかった音楽の世界がその詩に表わされています。可憐な歌声を聴きながら、天国の美奈子さんに想いを馳せる1曲です。
味わい深い詩と歌唱の「この素晴らしき世界」、そしてこのCDで始めて多くの人に聴かれる「ララバイ」を聴きながら、駆け足で走りぬけたその38年の人生を振り返りたいと思います。
様々な音楽ジャンルに挑戦し、今まさに大輪の花が咲こうとした矢先に病魔に襲われたことが本当に残念でなりません。どうか安らかにお眠りください。