ものすごいお金をかけた日本の映画(製作はフジテレビだけど)である。オールイタリアロケの迫力の中、天海祐希、織田祐二を軸に佐藤浩市、戸田恵梨香、佐野史郎を始めとする豪華俳優人が熱演を繰り広げる。中井貴一が声のみ、福山雅治も特別出演している。
持病を持つ愛娘を誘拐される看護師役の天海は、言葉の通じない異国でも気の強い看護師を好演している。織田裕二も、ちょっと陰のある日本大使館の書記官役(本当は某機関所属?)が、相変わらずかっこいい。
対して、佐藤浩市の出だしでは、どうも「ザ・マジック・アワー」のやくざを演じる俳優さんを思い出してしまい、困ったものだった。
ちなみに、印象に残ったシーンの一つに、スペイン広場で織田がジェラートを踏みつけて階段を駆け上がるシーンがあるが、「ローマの休日」を意識していておもしろかった。
贅沢を言えばきりがないが、ハリウッド映画ならばローマやアマルフィの美しい風景をもっと効果的に画面に定着できたのではないか?と残念だった。
誘拐の背景(犯人の動機)には正直無理があるように思うし、天海が銃を構えてセキュリティうを向こうにさせるシーンなどは、どうかと思う。だいたい、大使館にそんなセキュリティをかける予算を日本政府はくれないですよ、今時。
ま、そんなかんなでアンバランスさも、スタッフの意気込みに免じて許してあげられる、そんな作品である。