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10 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
読むのは骨が折れるけど,
By harryss (秋田県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: アブサロム、アブサロム! (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-9) (単行本)
私はこの本がフォークナー初体験でした。イントロから息の長〜い文で始まり、それが次々と積み上げられていく印象。そんな調子がだれることなく最後まで続きます。ひとつの文章に込められた情報量の多いこと。 しかし、それでも前に前に読み続けられます。それは物語の骨格の堅固さに由ると思われます。情報がてんでばらばらに漂っているのではなく、きちんと掬い上げられて、納まるべきところに納まっている。だから読むのに骨は折れる、けど、止められない。 読みきったとき、肩が凝って「あぁ、しばらくいいや」と思ったのだけれども、しばらくしてくるとすごくどっしりとした世界として心の中に鎮座していました。どこ、というのはつかめないけれど、何か、を強く心に残す作品でした。 この物語の狂言回しであるクエンティン・コンプソンの存在を上手く掴めなかったのですが、後日「響きと怒り」を読んで少し分かったような…気になりました。2作品のネタバレになってしまうので詳しくは書けませんが、南部のアイデンティティの没落と同胞葛藤と言うテーマにおいてクエンティンにはサトペン一家のことが他人事ではなかったのだなぁと言う印象を今では持っています。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
やや読むのがつらい,
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レビュー対象商品: アブサロム、アブサロム! (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-9) (単行本)
アメリカ南部のダークな部分ばかり登場する作品なので読むには根気がいります。このうえなく素晴らしいですがそういうのを苦手としているかたは引くでしょう。 ガルシア=マルケスがフォークナーを尊敬しているのもなんとなくわかります。醜い現実をそのまま美化せず書く作家だから。 読後はあまりさっぱりしません。ですがいい読書ですよ。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
リズムが合わなかったが、惹き込まれる物語,
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レビュー対象商品: アブサロム、アブサロム! (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-9) (単行本)
一段落が非常に長く、読みづらかった。世界文学全集の1冊。 フォークナーは短編を1本読んだことしかなかった。映画『三つ数えろ』の脚本家であることは、チャンドラーファンだったのでよく知っていたのだけど、小説家としてのフォークナーにはほとんど関心がなかった。 この本を読んで最初に感じたのは、とにかく一段落が長く、読みづらいということ。原文がどうなっているのかは確かめなかったんだけど、あの長い日本語ではリズムがつかめず、読了するのに長時間かかってしまった。 特に前半のほうは、全く不調。本を読むのにあまり苦労しないほうだけど、こんなに苦労したのは久しぶりだ。 ただ、読み進めていくとそのリズムもつかめてきて、物語に没頭することができるようになると、フォークナーの描くアメリカ南部の世界に引きずり込まれる。宗教や人種、貧困。そして歴史に翻弄される人間。違うな、翻弄されているのではない。うまく言えないけど、大きな歴史の中で、この小説の登場人物たちの人生はちっぽけなものでしかないけど、確かに人間の歴史を形作っていく。彼らが架空の人物であろうと。そんなことを感じた。
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