実に素晴らしい紀行型エッセイ。松本氏の著書、アフリカレポートのあとに読んだ。アフリカレポートでは、最新のアフリカ事情を語っているが、この著書は、80−90年代のアフリカの姿を、食住の環境を通して描き出している。まずは、この二つの著書で一気に松本仁一氏のファンになった。
食や寝を通じて、アフリカの文化、政治、戦争、紛争などを描き出している。朝日新聞の論調にありがちな、こうあるべきといった、意見の強い押し付けを決して感じることのないすがすがしい物言いであり、アフリカの素敵な未来を大いに期待し、アフリカへの思いやりのある文章となっている。同じ外国文化を論じた、今年のベストセラー、貧困大国アメリカでは、ことさらに、自分の意見の押し付けがあり、好きではなかった。この二つを読み比べると、アフリカの将来に大いに期待を感じる。
さらに、アフリカはわれわれ日本人にとっては、単なるアフリカであったが、この本を読むと、アフリカは、国ごとに実に多彩な文化が存在し、到底似つかない国々が多く存在していることを思い知った。素晴らしい著書です。