日本医療救援機構(MeRU)でアフガニスタンにいった日本人男性医師の活動記録。
表紙写真からいかにアラブの女性が迫害されているか語るのかと思っていたら、まるで違う。
信じられないほど大らか。コミック調の寸劇ドラマやちょっとエッチな話題を入れ、
「にこにこ妖怪ナジーム」、頼りない味方のムーミン、ペテン師ファウルと
登場人物も漫画っぽく描かれている。
ボランティア活動は茶化してはいけない領域であるし、事実やっている使命は重いのだが、
しかめ面してうんうん聞くより、肩の力をぬいて見わたす姿勢は受け入れやすい。
冗談のようだが、アフガニスタンでは乳児がむずかると麻薬を与える習慣がある。
小学校にすら行っていないということは一般常識もなく、自分の国がどこまであるのか知らず、
外国すべてをアメリカと考えたりするというのだ。
山本氏は衛生観念、義務教育、人口問題、環境問題、経済格差といったものがすべてボランティア活動には
絡んでくると語る。
貧しいから物資がないと思い込んでいる日本人。だがアフガニスタンは東西交流の地として
栄えた歴史が語るように、周囲の国から物資を買う経路はある。隣国イランはアラブの先進国。
皮肉にもアフガニスタンに入る外資は、外国人のいる地域(都心部)に偏る。
そしてアメリカ軍がやった大ボケボランティア。知っているつもりでまったく知らなかったことに気付かされる。
ボランティア、国際協力に興味があるならまず読んでみることをお勧めします。