アフォーダンスとは生態心理学の一領域であり、プロダクトデザイナーの深澤直人などがデザインにその理論を取り入れたことで広く知られるようになった。アフォーダンス理論は、英語の「Afford」(与える・提供する)がもとになっていることが示すように、ある物や環境が人の行為に意味を与え、行為を導くというような考え方をする。つまり動物は(植物も)脳のもたらす反射や情報処理のシステム、または遺伝のようなパターンによっていわば機械的に行為するのではなく、行為を提供するさまざまな資源のもとで多様な行為をする、ということだ(と思う)。例えば、平坦で広くて硬い「地面」は立って歩くことをアフォードする。この場合「地面」すなわち「土」や「岩」が、動物にとっては身体を「支持する」、あるいは「移動する」ためのアフォーダンスとなる。著者も書いているが、アフォーダンスを理解するのも理解させるのも非常に難しいようだ。自分自身少しはわかった気になってはいるが、果たしてどうか。とにかくまだ発展途上の学問でしっかりと理論化されていないようだが、常識と違った角度から世界のあり方を考えることができて面白い。