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33 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
普通の人々の名作ドラマ,
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レビュー対象商品: アバウト・シュミット [DVD] (DVD)
良い映画である。アメリカもこんな作品を作るようになったのだ。 テイストはシニカルなコメディタッチだが、泣かせる所もある。絶妙の編集でテンポ良く進んでいく。 無駄なフィルム、無駄な演技は一切ないという感じである。 ストーリーはなんという事のない普通の人々、一般市民の生活である。 登場人物にヒーローもヒロインもいないどころか、好感が持てる人物は殆ど出てこない。 女房を怒鳴りつける事も出来ず、娘の結婚に反対する事も出来なかった定年サラリーマン。 口先だけ合わせて、内心は年寄りを疎んじているエリート若造。 下らない物を買い集め、亭主を大事にしない妻。その妻と嘗て浮気した友人。 悪党ではないが頭の軽そうな娘婿。親の金しか当てにしない娘。低俗で品のない嫁ぎ先の家族。などなど・・・。 そこにいるのは私である。 気が弱いくせにプライドが高く、ずるくて陰険で、浮気性なのにヤキモチ焼きで、見栄っ張りで他人をバカにしていて・・・。 だから共感できる。 主人公の気持ちも判るし、娘の反発も理解できる。他の人の考えも想像できる。 仕事一筋で生きてきて定年、妻にはあっけなく先立たれ、娘ともうまくいかない。 「俺が死んでも何も変わらない、何も残らない!!」 先の短い人生に、静かに横たわる虚無感。笑わせながらジンワリと考えさせられる。 そしてラストに静かに届けられる、小さいけれど暖かい希望(涙)。 10年後、20年後にも観てみたい映画である。その時はまた違うものが見えるのだろう。
51 人中、43人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
オマハのウォーレン,
By kmrt (神奈川県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: アバウト・シュミット [DVD] (DVD)
あまり語られていないことをひとつ。この映画の主人公の名は「ウォーレン・シュミット」。「ネブラスカ州オマハ」という地方都市で保険会社の部長代理職を定年まで勤め上げ、66歳で退職した平凡な男の話だ。 ところで、「オマハのウォーレン」といえば、人類史上初、株取引だけで億万長者になった「ネブラスカ州オマハのウォーレン・バフェット」のことだ。バフェット氏は「フォーブズ」誌の世界ランキング常連、今年73歳のアメリカン・ヒーローだ。 それに比べて彼は、同じネブラスカ州オマハのウォーレンでも、世界的資産家「バフェット」になれなかった、どこにでもいるありふれた姓「シュミット」だ。映画ではバフェット氏のことは語られないけれども、「ほんとうは起業家になって、経済誌の表紙をかざりたかった」というシュミット氏のつぶやきと、その架空のイメージ映像も入っている。それにシュミット氏を演じるジャック・ニコルソンの丸い頭と鋭い眼つきは、もうひとりの「オマハのウォーレン」に、確かによく似ている。そんな「ネブラスカ州オマハのウォーレン」限定での「シュミット」と「バフェット」の無言の対比は、この映画の重要なモチーフなのだ。 シュミット氏が自らの定年パーティーをそっと抜け出して、バーのカウンターでひとり頼むカクテルはギムレット。私立探偵フィリップ・マーロウが好んだシンプルで粋なカクテルだ。いっぽう金持ちのウォーレン・バフェットが好きなのはコーク・ハイ。なんとも不粋な飲み物ではないか。どちらが幸福な人間なのかは、わたしにはわからない。けれども、ほんとうの孤独や無力感を嘗めるシュミット氏が、最後の最後に出逢うささやかな幸福がわたしは好きだ。彼を見つめる監督アレクサンダー・ペインの視線はやさしい。彼もまた、ふたりのウォーレンとおなじ、「ネブラスカ州オマハ」出身のふつうの男だからなのだろう。
23 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
名優ニコルソン、66歳の新境地,
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レビュー対象商品: アバウト・シュミット [DVD] (DVD)
定年退職、妻の死、娘の結婚。66歳にして人生の3大転機を迎えたウォーレン・シュミット。ろくでもない男との結婚をやめさせるべく、疎遠になっていた娘の元へと旅立つが、それは彼にとって自分の人生を見つめなおす旅となる・・・。66歳で定年退職を迎えた企業戦士が、ふと置き忘れてきたものの大きさに気付いて、取りこぼした時間を取り戻すべく奮闘する・・・。ありがちなストーリーながら、エキセントリックな役柄を得意としてきたニコルソンがごくごく普通の中年男をとても自然かつユーモラスに演じていて新鮮に映る。優しくしてくれた人妻の唇を突然奪おうとするシーンは、若き日のニコルソンのセルフ・パロディを見ているようで笑いを誘う。
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