行動が全てリチャード一途の貧民出身成りあがりお嬢様アネット。彼女の顧問弁護士ユージンは貴族社会の生え抜きだけど、そこでは異端のアネットの友人でもある貴族様。
将来まで考えの及ばない雇い主も、将来なんて捨ててしまっている旧王家の王子にしてその執事も、ユージンにとっては放っておけないんですよね。彼らは自分の回りに対して、あまりに無防備だったり無関心なので必然ユージンが背負うことになっちゃうんですね…。
小市民なアネットの悩みはリチャードに恋する乙女心の範囲からなかなか抜けないし、対するリチャードはアネットへ向かう自分の気持ちは自覚したものの、アネットの気持ちは汲み取ら(れ)ないわ、素直じゃないわの朴念仁だし。
そんな二人に業を煮やし、ユージンが自分が仕切る事にした巻です。リチャードはおかしな人の世話をするのが自分の宿命?みたいな事言ってましたが、それはユージンこそ言いたいのでは…(笑)。
しかしサブタイトルの「偽りの婚約者」、ある意味種明かししちゃってないですか。最後の最後にユージンのあのセリフ、話の流れから言って、あの言葉はリチャード救済計画のための方便であって、参戦宣言じゃない…。私としては、ユージンに加わってもらって争奪戦して欲しかったのに、ラブに関してはスタンス変わらなかった(作者さまが後書きで「人物関係がすっきり…」ってそういう事ですよね?)、残念。いえ、「アネットにはリチャード」派なんですが。
次巻で完結との事ですが今回静かだった曲者王子が何かしてくるのか、世話がかかる二人をどうしてくれるのか?次は12月、ユージンの手腕を楽しみに待ちます。