本書はアニメーションの歴史を簡単にレクチャーすることから始まり、
日本や世界のアニメーションの紹介や表現方法の多様性を説明されています。
アニメーション作品が出来上がるまでの過程を筆者流に解説しています。
さて、私は、本書を読み、山村さんを信用できるアニメーターだと思いました。
アニメーションとは「自分がおもしろいと思ったり、
想像したものを形にしていく、そしてそれをまた再現してみることで、
今度はまた見る人もおもしろがる、喜びをわかちあえる」(98頁)
ものだと考えられたおられます。
他者に自分の考えを示したい、それで感動させたいという山村さんの
広々とした心、そして熱い思いがそこに感じられました。
「創造のおおいなる自由こそが、アニメーション制作の喜びである」(129頁)
と指摘されています。
山村氏のようなアニメーション作家の存在のおかげで
日本のアニメーションに力があるのだと思いました。
にもかかわらず、昨今の日本のアニメーション界は資本と結びつき、
市場の論理が「創造のおおいなる自由」を優越するような無残なありさまです。
また政治も関わりだし、困ったことに、排他的ナショナリズム
ないし民族としての「自信高揚」として悪用しようとする方々が現れておられます。
アニメーターの方々には、創造する自由を死守し、他の人々あるいは他の人に
喜んでもらう作品を製作されること願っております。