包含する重厚にして崇高なるテーマを持った近来稀に見る作品「びんちょうタン」の、これまた超越的な素晴らしさのサウンドトラック。
テルミンと並び称されるレトロな電子楽器オンド・マルトノをふんだんにフィーチャーしたスコアは純クラシックを髣髴とさせる極めて濃厚で至高のヒーリングサウンドを提供します。小編成の室内楽曲は言うに及ばず、木管・金管系の、透明度の高い音を非常に効果的に使った楽曲はどれも聴く者の琴線を優しくなでる癒しの力を秘めており、単なるサントラとしてではなく「遠大なる交響叙事詩」として極めて高い芸術性を持った傑作であると言えます。
収録曲についてですが、アニメ版をほぼ網羅している、と言っていいと思います。また、OP曲と挿入曲の「びんちょう音頭」も収録されています。個人的には、聴くだけで涙腺が壊れてしまう24「思い出(おばあちゃんとの着物の思い出にまつわるシーンで流されています)」のピアノバージョン(アニメ版8話の、びんちょうタンが一人で「ただいま」「おかえりなさい」と寂しさを紛らわす、涙なくしては見られないシーン)が未収録なのは残念ですが、それを差し引いても余りある素晴らしい作品です。まだ数曲未収録があるのでもしかしたらVol.2が出るのかもしれません、そちらも大いに期待したいところです。
まずはここから、びんちょうタンと素敵なお友達との触れ合いを感じてみてください。そして、24曲目を聴くときはティッシュを傍らに携える事をお勧めします