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ヒトラー総統と同じファーストネーム「アドルフ」をもつ幼馴染の友人ふたり、ユダヤ人の「アドルフ」と日独ハーフの「アドルフ」を狂言回しとして、有名な史実「総統出生の秘密」を下敷きにフィクションが巧みに絡み合いながら物語りは進んでいきます。
ヒトラー本人はもちろんゲッベルス、ボルマンやロンメルなど実在の登場人物の描き方はさすが手塚漫画というところ、この作品は活字のみの小a¬や、映像では味わえない「漫画だからこそ」の魅力に満ち満ちています。
「漫画は子供が読むもの」なんて言うつもりはないのですが、これは是非大人が読みたい漫画です。是非文庫5冊一気に買いましょう。ただ個人的には文庫版よりもオリジナルのハードカバーのほうが装丁もかっこよくサイズも大きくてよかった(ひとにあげなければよかったんですが)。
ナチスドイツのアドルフ・ヒトラーが実はユダヤ人だったということを題材にした人間ドラマです。
ほかに2人のアドルフという名前の人物が出てきて、戦争によって彼らの人生は翻弄されます。
人間味あふれるいろんなサイドストーリーとともに、調べつくされた時代背景と、おそらく作者の戦争体験も含まれていると思われるずっしりと響くメッセージにあふれています。
主人公は日本人ですが、彼が魅力的な人物で、彼が出会うさまざまな人々も本当に魅力的です。
単に戦争反対のメッセージではなく、もっと身にしみて、人生とは何か、人間の営みとどういうものかということが、ストーリーのなかからあふれ出てきます。
最近映画になった「スパイ・ゾルゲ」も、!サイドストーリーとして登場しています。
手塚治虫の奥の深さを感じます。
おすすめです。
ヒットラーを含めた三人のアドルフ。そして本作の狂言回しとなる峠草平。第二次世界対戦前夜のベルリンオリンピックからはじまる本作は人間の愚かさが時として増幅し、時代を狂わせ、その時代に生きる人たちを巻き込んでいく様を描いている。
ドイツのゲシュタポ、日本の特高…。ここに登場する人物は実在の人物、架空の人物を問わず、みな時代の中で必死に生きる。時として、間違いをおかし、愚かな行動をするが、それが人間なのだ。
この物語は、大戦が終わりパレスチナ問題まで続くが、人間はただ愚かなだけではない。そこから学び取っていく知恵があるはずであるというのが本作における手塚治虫のメッセージなのではないかと思う。
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