アドラー心理学に特徴的なキーワードをわかりやすく解説し、アドラー心理学の背景にある哲学や信念を整理している。
特に重要な4つのキーワードは、目的論、ライフスタイル、家族布置、人格の統一性。以下、サマリー。
目的論/現在の行動の原因を過去に探すのではなく、未来の目的からその人の行動の意味を理解する視点
ライフスタイル/通常の心理学で人格と呼ばれるもの。アドラーは、個人の思考や行動の特性を通常考えられている
ほど固定的なものではないと考える。自己選択可能なものであるという意味で、
アドラーは人格という言葉を使わず、それをライフスタイルと呼んでいる
家族布置/個人の多様性を類型だけで捉えることは危険だが、一方で個人のライフスタイルは、
家族の中のポジション(長男か次男か、末っ子かなど)により、ある程度類型が
できる。類型をベースに個人のライフスタイルを理解することは意義深い。
人格の統一性/人間の全体を心と体、意識と無意識のように二元的にとらえることが多い。
アドラーは人間を二元的にとらえることを良しとせず、一人の人間をあくまで
統一性を持った有機体としてと捉えることを主張した。
つまり、意識的には会社に行きたいが、無意識的な抵抗があり、会社に行けない
という理解はせず、会社に行けないという行動から、その人は会社へ
いかないという選択を意識無意識に関わらずその人の全体としてしているのだ、
と理解する。