これは素晴らしい。ファミコン版のリメイクである本作品。しかし、リメイクと言っても今やかなりの旧世代ハードであるスーパーファミコンだ。今の時代のリメイクとは違い、美麗なCGもなければ迫力の満点のサウンドというわけでもない。しかしなんと軸のしっかりとしたRPGであろうか。ここまでぶれることのない作品はそうはない。現在流通している数々のRPGは、どれほどハードの高性能さに頼った作品が多いことか。そこから派手なCGや音楽を取り除けば、その芯の細さがよく分かる。真に面白い作品ならば、たとえそうしても面白いのだ。もちろんそういったハードの力で、面白さがより引き出されているものもある。しかし、面白くなさがハードの力で見えにくくされているものが圧倒的多数だ。
新たに高性能なハードが出るたびに聞こえてくる意見は、これで今まで表現できなかったことができる、だ。ノン。かつてはしたくても容量、性能上できなかったことが多かったため泣く泣く削っていた。すなわち、その中で残ったものは非常に厳選されたものであり、中身の濃いものが多かった。今や想像力がマシンに追いついていない。拡張された性能は皆映像に回される。テレビゲームなのだから映像にこだわるのは当然、というのもひとつの意見だろう。そして多くのユーザーがそういう傾向になっていったというのも、こういう事態を招いた原因のひとつだ。しかし、ハードの性能が低いからできないというのは言い訳だ。低いのは性能ではなく実力だ。こういったかつての名作をしてみればそれがよく分かる。