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┃滅びを迎えつつある星に住む人々は希望を失い、猜疑心を持ち、狂い、
┃村や国を襲い滅びを与える月鬼に恐怖し続けた。
┃アダはその災いの中で産まれた者として、力を封じられ、地下牢に
┃長い年月もの間、閉じ込められて居た。アダはサクヤ姫によって
┃言葉を覚え、世界に放たれた彼は次第に「戦鬼」になりつつあった。
┃今巻では遂にアダの封印が完全に解け、その力が開放される。
┃人々はアダによって繋がり、月鬼に抗い、小さいながらも希望を手にする。
┃精霊月読は怒り、絶望し、アダら人間たちに滅びを与えようとする。
┃また精霊月波は昔の記憶を辿る──精霊たちは何故存在するのか。
┃そして精霊月影の与えた日月の書とは一体──。
┃この物語の完結によって、全ての人々は新たな始まりを迎えるのだ。
初期の頃は機械的な印象の精霊月波がアダと出会ったことで変ってゆく
姿は印象的で、最終巻を迎える頃には人間性がほどよく豊かになり、
彼女はその行動で救われたんだと思ったりする。そしてアダも
彼女が居てこそ、あの行動…というか感情があったのかなぁと。
星の滅びに抗えなくとも、別の道がある。問いに対して答えは無くとも、
迷い進んだ先には必ず道が出来ている…それが希望か。
人間を醜く捉える一方で、その感情や表情の美しさを讃えるコト、
これが堤女史の作品であり、以前から伝えようとしている主題になっているのだろう。
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