自閉的思考なしに人類は文明を築けなかったのではないか。
なぜなら、自閉的思考とは、非常識や異端をハザードにしない思考法だからである。
この仮説に経てば、自閉症は、障害ではなく、特有の認知スタイルをもった人類の発展に
必要な存在になるのである。
ならば、自閉症は進化論的意味から捉え直さねばならない。というのが本書の趣旨である。
知的障害を伴わない自閉症者の天才として、著者が挙げるのは
・イギリスの保守主義の創立者、キース・ジョーゼフ。
・アイルランド共和国建国の父、アイルランド共和国大統領、
アインシュタインの相対性を理解できた世界で9人の中のひとりイーモン・デヴァレラ。
・ノーベル文学賞を受賞した詩人で劇作家ウィリアム・バトラー・イェイツ。
・『不思議の国のアリス』ルイス・キャロル。
・21世紀の数学を変えたインドの天才数学者シュリーニヴァーサ・ラマヌジャン。
ただしあえて書くが、自閉症スペクトラムの範疇に入る知的障害を伴った自閉症者のほとんどは、決して天才ではないし、
アスペルガーのほとんどは、社会性に困難を持つだけの普通の「発達障害者」なのである。