本書ではアスペルガー症候群の診断基準や特徴、アスペルガー症候群の子どもたちが抱える困難や行動を簡潔に解説する。その上で、パニックがなぜ起こるのか、動揺期、暴発期、回復期に分けて原因を示すとともに、対処法を説いている。さらに、本人がパニックに陥らないために、自分に気づき、落ち着き、自己管理を促していく予防的手立てを紹介。また、家族の共通理解や協力体制づくりに関する提案も行っている。
大切なことは、対処療法的に本書の内容を活用するのではなく、本人の発達レベルや状態を冷静に観察・分析し、パニックの理由を検証すること。そして、本人が理解しているかどうかを確認しながら、適切な対処法を講じていくことだという。本書は米国の研究に基づく解説書だが、ここで紹介されている手法からは、アスペルガー症候群だけでなくADHDやLDなどの発達障害を持つ子どもたちへの対応のヒントも得られるだろう。(清水英孝)
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