前半の四分の三は日本の旧暦を含めた、二十四節気を軸とした中国起源の太陰太陽暦の構成の詳細な解説と、日本の旧暦、韓国、台湾、香港、ベトナムなどの同様の暦法を基にしている各国による細かい相違の比較に占められています。
残りが純粋太陰暦のイスラム暦と、太陰太陽暦ではあるが二十四節気ではなく黄道十二宮を軸としたイラン暦及びインド系の暦の解説と紹介です。
一ヶ月は30日前後なのに日付は最大15日までしかなく、欠けている日付けや重複する日付のあるインド系の暦もすごかったですが、
圧巻は最後のバリ島のウク暦でした。1年が210日というのも驚きですが、曜日の種類が10種類あるのです。
曜日というと日月火水…という7曜日と大安仏滅などの六曜くらいしか思いつきませんでしたが、これが十種類。つまり1日につき最大10の属性が付加されているのです。
1日〜10日までの周期の違う曜日が10個同時に循環し、祭祀などの行事の日取りは現在でもこの暦を使って割り当てられているというのには目が点になりました。
後半四分の一は類書を読んだことがなく、暦好きにはお勧めです。
残念なのは、全体に複雑な暦法をたいへん判り易く解説してありますが、結構誤植と思われる単語の入れ間違えが多く、せっかくの説明の最後になって意味不明となってしまったものが散見されたことです。是非改版を望みます。