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アサッテの人
 
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アサッテの人 [単行本]

諏訪 哲史
5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (45件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第137回(平成19年度上半期) 芥川賞受賞
第50回(2007年) 群像新人文学賞受賞

内容紹介

村上龍以来、約30年ぶりの快挙!
第50回群像新人賞、第137回芥川賞をダブル受賞した小説「アサッテの人」が刊行となりました。
群像新人賞では選考委員各氏が絶賛し、芥川賞では、小川洋子氏、川上弘美氏、黒井千次氏ほかの支持を得ての受賞となりました。
下記に各氏の選評を紹介します。

*一度読んで楽しむだけでなく、繰り返しめくれば、あちこちに新しい発見がある(中略)個々のエピソードが光っていて、音に身を寄せた精密な言葉送りに頭の中がからからと明るくなった。 <多和田葉子氏>

*文章や構成に緊張感がありとにかく面白く読める。 <藤野千夜氏>

*「アサッテ」的リズムが、なんともいえない滑稽さともの悲しさを醸し出している。 <堀江敏幸氏>

*ノンセンスの馬鹿馬鹿しさと高度に知的な設計とを破綻なく共存させた力業だ。 <松浦寿輝氏>

*きわめて意識的な言葉へのこだわりをもとに書かれている。そのこだわりには、一度身体ごとそれにもっていかれた人ならではの自然さがある。 <加藤典洋氏>


●本の内容
「ポンパ!」 突如失踪してしまった叔父が発する奇声!
アパートに残された、叔父の荷物を引き取りに行った主人公は、そこで叔父の残した日記を見つける。
現代において小説を書く試みとは何なのか? その創作の根源にある問いに、自身の言葉を武器に格闘し、練り上げられていく言葉の運動。精緻にはり巡らされた構造と、小説としての言葉の手触りを同居させた、著者の大胆な試み。
読書家としても知られる各氏をうならせた、驚異の才能のデビュー作!

登録情報

  • 単行本: 202ページ
  • 出版社: 講談社 (2007/7/21)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062142147
  • ISBN-13: 978-4062142144
  • 発売日: 2007/7/21
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (45件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 80,600位 (本のベストセラーを見る)
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5つ星のうち 5.0 凡庸とアサッテは背中合わせ?, 2007/8/15
レビュー対象商品: アサッテの人 (単行本)
誰もがうすうす感じていた(と僕は思うのだが)自分に内在する「アサッテ」が、この小説によって白日の下に曝された。最初は、(僕とは無縁の)主人公である奇異な叔父さんの物語だとおもって第三者的立場で読み始めたのだが、途中から、くすぐったいような羞恥感覚がでてきた。否応なく、叔父さんに共感する部分が芽生えてきたのである。
さらに面白い点は、「アサッテ」の権化のようにみえた叔父さんが、「チューリップ男」の登場で、一気にその「アサッテ度」が低下するのである。叔父さんが「チューリップ男」のアサッテを解析すればするほど、自らのアサッテが萎えてしまう感じである。「チューリップ男」を「天然アサッテ」とすれば、叔父さんは「養殖アサッテ」のようなものである。頭の良い、哲学的にも目覚めた叔父さんは、凡庸の「枠」を排しようと「アサッテ」を極めようとしたのか・・・。しかし、その「アサッテ」を極めようとした先に「アサッテ」という「枠」があるのに気づいてしまった・・・のではないか。叔父さんは、ひょっとすると「チューリップ男」に嫉妬したかもしれない。叔父さんの失踪は、アサッテの挫折かもしれない、とも思った。しかし、読み終わってみると、特異な主人公とおもわれた叔父さんが、人間味豊かな人物として身近に感じられるようになっていた。
この作品は、散々やり尽くされたようにみえる「小説」という表現手段にまだまだ新たな地平が拓かれる可能性が残っていることを示唆している。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 どこか遠くへ, 2008/3/25
レビュー対象商品: アサッテの人 (単行本)
 文章や表現の上手さというよりも言葉のもつ「音」や「響き」に焦点を当てた作品かと思います。異なる形式の文章を組み合わせることで一つの小説としている構成も実験的で面白い。ただし物語性を期待する方にはお薦めできないと思います。
 成人するまで吃音で扱える言葉の少なさに悩んだ叔父、吃音から復帰するも世にあふれる言葉の価値の軽さに悩む叔父、そして「アサッテ」な人間との邂逅を経て再び吃音の時期にもっていた一語の重みを取り戻そうと試みる叔父、妻との心地良い日常と脱却とを繰り返すことで安定する叔父、妻と死に別れやがて一語の重みに潰されていく叔父。意図的な「アサッテ」を試み、その基盤となる日常を失った時点で叔父の失踪は決まっていたのかもしれません。
 読み終わり、最初の『神経の秤』からの引用文を読むと納得がいくと思います。言葉のもつ本来の意味、一語が及ぼす影響、常に心がけているわけではありませんが、そういったものを感じたことのある方は大いに共感できるかと思います。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 おぉぉ, 2009/8/24
レビュー対象商品: アサッテの人 (単行本)
自分がほとんど「アサッテの人」そのものだったのでそれはもう驚いた。
と同時にアサッテへの限界もよく理解できて哀しかった。
自分や周囲人々の凡庸で退屈な会話、悩み、日常、人生。
そっから逃げ出すためにアサッテの言動をとる。
そのことで頭がおかしいとか(まぁ親しみを込めてだけどw)言われても、恥ずかしいどころか喜びを感じる。
しかしそのうち「意識的」にアサッテを作ろうとするようになってしまうと、「作為」のせいでアサッテの世界にはいられなくなり、結局凡庸を受容することになる。
まぁ俺はそこまで真剣にやってるわけじゃないけどさ

って本の評価に全くなってないや
ぼんやりとした印象を受けることが多い芥川賞にしては珍しく心を衝く作品でした
あぁわかるって人は感情移入できて
アサッテのやるせなさを(そもそもアサッテという言葉を用いて)
上手く表現した作者に拍手を送りたくなるだろうし
意味わかんないって人にも面白い読み物にはなると思う
68/100点
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