上巻に続く下巻。
女の子同士に限らない友情の温かさ(時々熱さ)、優しさ、難しさをしっかり描いた面白い内容でしたが、終わり方が少し心残りでした。
上巻のレビューでも書きましたが、桐原さんの作品は、、キャラクタ形成がしっかりしているので、話の広がる可能性がすごく大きなものだと思います。
しかし、「ひとひら」こそ「アンコール」や「榊美麗」のおかげでフォローが効きましたが、「白雪ぱにみくす」や「ココノカの魔女」では、折角の魅力ある脇役の活躍の舞台が少ないままに終わってしまう部分があり、この作品も同じようになっています。
たとえば、佐藤とひよりの関係はどうなるのか、それに対して晶はどう変わるのか。この部分をもっと膨らませていくだけでも、上下巻では収まりきらないぐらいに、もっとストーリーは膨らんだと思います。
何だか、晶とひよりの関係だけが限定的に解決して、その周囲にはいろいろな要素が取り残されたまま、尻切れとんぼで話が終わってしまった感じで、その分だけ星を一つ減らしました。
おそらく、担当編集の方、或いは連載する雑誌次第かもしれませんが、この人の作品は、どれももっと面白くなれる可能性を秘めたものばかりです。それを読者の想像力で埋め合わせるのは、いかにももったいない話です。
この作品は、不定期連載にするには、もったいないぐらいのいい作品でした。編集側が連載は無理であっても、隔刊連載、或いはシリーズ連載の形式にしてくれていたら、エピソードも増えて、きっともっと面白くなったと思います。
ただ、ここまで何とか作品を破綻する事無くきれいにまとめあげた桐原さんの見事さは素晴らしかったと思います。