発売翌日に早速買って読みました。
上下巻を一気に読ませるテンポの良さがあっていい内容です。
桐原さんの作品は、どれも主役のキャラクタがしっかりしているだけでなく、脇役もしっかり存在感があって、話が膨らむ可能性の大きさが高い事が特徴的です。今回も例外ではなく、晶とひよりが絡んでいく事でエピソードが一つ簡単に作れてしまうぐらいの存在感の脇役が多く、物語を盛り上げてくれます。
この上巻では、そうした人物の主だったところが揃っていき、それに伴って晶の世界がひよりとの出会いをきっかけに徐々に広がり、それに対して、晶の心が動いていく様子が繊細に描かれていて、時に微笑ましく、時に少し緊迫感を持って読めます。
唯一、難点があるとすれば、晶とひよりの出会いのきっかけですが、物語全体を通して読むと、その辺りは、結局は気にならなくなる出来です。
不定期連載で流れをまとめにくい状況の中で、破綻させる事無く流れもまとまっています。
下巻を期待させるいい内容だったと思います。