歌手兼作詞家にして声優でもあり、文化放送の人気早朝番組『桃井はるこの超!モモーイ』のパーソナリティーをつとめる、「モモーイヽ('ー`)ノ」こと桃井はるこが世に送り出す初エッセイ集。
「萌えソングを極める」を旗印に、かつて日陰の存在だった18禁ゲームに堂々と名前を公表して秀逸な楽曲を提供し続け、「アキバの女王」と称されるに至った著者の価値観が、幼少の頃の体験から細やかに綴られている。
「オタク」というものを、何か奇矯な振舞いをする、理解しがたい集団だと思っている向きには、ぜひこの「アキハバLOVE」を一読してほしい。「他人とは違う自分」を生き続ける著者の視点と生きざまに、必ず何か得るところ、共感するところがあるはずだ。
とはいっても、本書は決して堅苦しい内容ではない。極めて読みやすい語り口で、ここ十年来の変容し続けるオタク文化の雰囲気を味わう読み物としても、非常に楽しめる。その時代に生きてみないとわからない、オタクという生き方の息吹きが感じられる作品だ。
現在ネット上では散逸している著者の日記が、本人のコメント付きで収録されていたり、全国のファンから寄せられた「オタ川柳」の一句一句に、まるまる一頁をさいて講評が付けられたりしているのも、モモーイファンにとって嬉しいところだ。読ももーいヽ('ー`)ノ!