本書を読むまでは、カスティリオーニの道具に対する思想に興味がありました。
たとえばルロワ=グーランの「エスステリオゼとしての道具」のような考えがあったのではないかと思っていました。
そのような人類史の文脈にデザインがある、ということだと思います。
デザイン思想という点でも貴重な文献です。
それ以上に驚いたのは空間に関わる仕事でした。
照明デザインと展示会のデザインについての考察は、最もカスティリオーニさんの哲学が読み取れます。
さらにトリノのプロジェクトは非常に興味深いですね。
このトリノの公共照明案やミラノの広場計画など、都市の章から読みました。
本書は後世に残る名著だと思います。
膨大な資料を紐解く労作を実現され敬服します。