主人公は、9人のうちの4番目。助っ人は6番目。この不思議な『中途半端感』はいったい何なのか。長いストーリーの一部分だけを切り取ったようなこの映画、壮大な闘いの全容よりも、悩める若者の成長の物語として味わうほうが良さそうだ。
アナログカメラに夢中の少々変わった美少女への恋やSFオタクの友達など、「トワイライト」みたいな学園ドラマの定番要素を盛り込んだストーリーに、突如なだれ込みます。(笑)
SF的怒涛のアクションには、謎の美女ナンバー6が大きくからむ。製作がマイケル・ベイ、監督が「イーグル・アイ」のD・J・カルーソーと聞けば、細かいことは気にしないエンタメ・アクションだ。
おまけとして、序盤にさりげなく出るトカゲと犬もキーになります。このあたりの伏線の張り方も悪くなく、的のスパイかと思っていたら予想外の展開でした。
残念だったのは、単細胞な悪役モガドリアンたちが、力技で愚直に押さえ込むだけの野生的な怖さだけで、彼らの悲哀とか葛藤もまるで見せず、絶対悪としての魅力や面白みがない。ドラマに深みを増すには悪役もまた重要なキャラですからね。
結局本作は、続編の為のプロローグな作品であることは間違いないわけで、原作はまだ2巻しか出版されておらず、最終的に6巻の予定とか。しかし、この映画、ヒットしないと続編は無いでしょう。
ヒーローの能力が今ひとつはっきりしないとか、なんで敵はそんなに9人に執着するのかとか、わからないことはあるけれど、シリーズの序章としての役割はちゃんと果たしているし、これからどんなヤツが出てくるんだろう、と期待もさせます。ヒットは微妙なところですが...。