第2刷修正版を入手しました。
問題の第13章は,第1刷と同じ「編集部が手配した」(監修者あとがきより)ものの改良版であるらしく,第1刷に比べて概ねちゃんとした日本語にはなったものの,かなり直訳調で,読みやすさはいまひとつ。少なくとも"the secluded temple of science."の「人里離れた寺」は「世間から隔絶した神殿」, icon は「アイコン」より「イコン」の方がよいのでは。ともあれ,とりあえず意味は取れるレベルには達しましたので,他の章に免じて星4つを献上いたします。
(以下は当初書いたレビューで紹介した部分の修正後)
p.39
時々,大きな声でけらけらと笑い,終わりに会合全体を「たいへん楽しい」と断言した。
p.41
マックス・ボルンの妻のヘートヴィヒは,彼の家族に対する扱いについて,遠慮なく彼に叱ったことがあった。今,彼女は彼に,「むしろ不幸となる回答に駆り立てられるのを自制すべきだ。」と説教した。「科学という人里離れた寺」にもっと尊敬を払わなければいけない,と彼女は言った。
p.45
アルバート・アインシュタインの爆発するような世界的名声と芽生え始めたシオニズムは,一九二一年の春,あるイベントで一緒になった。そのイベントは,科学の歴史において特別なもので,実際どの分野にとってもすばらしいものであった。合衆国の東部から中西部を通る二ケ月に渡る大行列が,大衆の集団ヒステリーを引き起こし,新聞もツアーで回るロックスターをぞくぞくさせるようなお世辞記事を流した。世界は,このような科学分野の著名人でスーパースター,また,人間性を評価されて優しげなアイコンとなったり,ユダヤ人にとって生ける守護聖人になったりするようなこの人物を,かつて一度も見たことはなく,おそらく二度と見ることもないであろう。
p.62
それは驚異的な場面だったが,クリーヴランドではそれ以上だった。何千人もの人が,訪問代表団を見ようとユニオン鉄道の駅に群がった。そして,パレードは二〇〇台の警笛を鳴らし旗を飾った自動車があった。
*本記事は9/4に投稿したものです。7/4付けのレビューはその後管理者削除されました。理由は確かめていませんが,原著から原文を引用した直後です。第2刷入手に際し改めて投稿してみたところ受け付けられました。