悪くはない。というか、コンピュータに意識が芽生えるなんて設定は、かなり自分好みのストーリーで、かなり楽しく読めた。でも、実はSFっぽさは、あまりなくて、ちょっとしたサスペンス小説って感じ。
著者は全然知らなかったけど、略歴を読んだら、化学メーカーに勤務して、その中で人工知能応用研究に従事したって書いてあったから、もっと先端のAIの研究成果でも盛り込まれているかと思ったけど、その点は今ひとつ。ちょっと期待はずれ。コンピュータに関する記述もあまり現実的な感じもないし、正直AIものとして読むのは辛かったなぁ。
ただ、だからといって小説として面白くなかったかというとそんなことはない。場面もいろいろな地方へと飛びながら、結構ハラハラ・ドキドキの展開で、サスペンス小説としては読ませる内容だったと思う。登場人物も面白そうなキャラがいて、もう少し人物像を膨らませればもっと良かったかもしれない。
AIのところを薄くすれば、2時間もののサスペンスドラマにもなったかも。