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この紙ジャケット盤では、ジャケットは背表紙のないクラシックなフリップ・バック、袋状のインナースリーブも当時を再現した作りになっている。小冊子「BOOK OF SATURDAY」では、過去にリリースされた日本盤レコードを紹介している。(大脇太一)
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17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
永久の詩,
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レビュー対象商品: アイランズ(紙ジャケット仕様) (CD)
30年前、高校1年で初めて『クリムゾン・キングの宮殿』を聴いた。衝撃だった。その後、年と共に音楽の好みや志向性は変わり、この12〜3年はひたすらジャズを聴いている。マイルス・デイビスとビル・エバンスの大ファンで、ボサノバの巨匠アントニオ・カルロス・ジョビンも敬愛している。かつて大好きだったLed Zeppelinなんかも時折聴くのだけれど、アルバムを通して聴くと、今では少々疲れてしまう。 でも、「今まで聞いた中で一番衝撃を受けたアルバムは何?」と聞かれると、今でも多分『クリムゾン・キングの宮殿』を選ぶと思う。初めて聞いたときの感動は本当に忘れられない。しかし、これもいま繰り返し聴くかというとそうではなく、アルバムを通して聴くのは少ししんどい。 そして、感受性の鋭かった10代に聴いたアルバムを、CDで改めて夢中に聴くようになった最近、一番繰り返し聞いているのがこのKing Crimsonの『Islands』だ。 『Prelude:Song Of The Gulls』からタイトル曲『Islands』にかけては、今までの人生で一体何回聴いたことだろう。そして、これから何回聴き続けることだろう。 このアルバムのリードボーカルのボズ・バレルが亡くなったのは、本当に残念である。 今日改めてこの曲を聴いた。ボズのことを思い、涙が止まらなかった。 『Islands』でのボズ・バレルの声は本当に美しい。
16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
KCが残した唯一の愛と平和の賛歌,
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レビュー対象商品: アイランズ(紙ジャケット仕様) (CD)
コントラバスのアルコ(弓弾き)により静かに始まるFormentera Ladyでは、ピート・シンフィールドが見た、地中海のけだるい夏の午後の風景が目に浮かぶ。抑制されたフリップのアコースティックギター、奔放なメル・コリンズのサックスソロが延々と続く。一転、2曲目のSailor's Taleでは、ドラム、サックス、ギターが暴れまくる。前半のサックスソロも凄いが、聞き所はフリップが歪んだ音色のコードをかき鳴らす唯一無二のギターソロだ。やがて、サックスとメロトロンの音の洪水に巻き込まれ、最高潮に達すると、すべてを絶望の底に突き落とすようなフリップのコード奏法が再び現れ、嵐は収まり静寂が訪れる。 3曲目のLettersは、夫の不倫相手と妻の手紙のやりとりを描いた曲で、シンフィールドの世界がダイナミックな演奏により完璧に表現されている。サックスソロが素晴らしい。 4曲目のLadies of the Roadは、一般にビートルズ風と言われている、King Crimsonのシニカルなポップナンバー。後にBook of Saturdayで開花するフリップの逆回転サウンドが生かされている。この曲でもメル・コリンズのサックスソロが素晴らしい。残念ながら、メル・コリンズの活躍はここまで。 Prelude: Song of the Gullsは、その名の通りタイトルチューンの前奏曲。オーボエの音色が哀愁を誘う。晩夏の夕方の砂浜が似合う曲。 ラストを飾るIslandsは、キース・ティペットのピアノに導かれて厳かに始まる。ここでの演奏は、アヴァンギャルドなものではなく、ひたすら美しい。ボズの語りかけるような声により、少しもの悲しい、愛と平和を希求する詩が歌われる。マーク・チャリグのコルネットのソロが最初は静かに、次第に力強く響く。すべてはメロトロンとハーモニウムに包まれ、フリップとシンフィールドの最後のコラボレーションが静かに幕を下ろす。その時、聴く者は圧倒的な感動に包まれることだろう。
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
インプロビゼーションがすべて,
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レビュー対象商品: アイランド (紙ジャケット仕様) (CD)
1971年発表。キング・クリムゾン4枚目の作品。この作品のメンバーはクリムゾンのメンバーとしては第4世代となり、有名なHIDEYO ITOH氏のファミリー・トリィーによれば1971年1月から12月までの1年間である。この作品を最後にクリムゾンの詩的世界の構築者であるピート・シンフィールドが脱退する。まず詩的部分であるが、ピートはこの作品の詩を自身がスペインにいた時の経験に基づき多くのものを書いたと語っている。そしてそのピートの詩を音楽化するメンバーには、前回からゴードン・ハスケルとアンドリュー・マックロウが脱け、ボズ・バレルとイアン・ウォーレンが入っている。ロバート・フィリップはキング・クリムゾンのボーカリストについては妥協を一切許さなかったというのが僕の持論だが、前作『リザード』でゴードン・ハスケルが役不足でYesのジョン・アンダーソンが参加していることから考えても本作のボーカルのボズ・バレルはフィリップから見て本作については及第点だったようだ。ボズはこの後、Bad Companyでなかなかのベースを聴かせているのをご存知の方も多いだろう。 キース・ティペットのジャズ・アンサンブルがイースト・コースト風の芸風でバックを支える中、メンバーのインプロビゼーションが冴え渡る。全てインプロビゼーションで出来上がったアンサンブルが本作だ。これは全クリムゾンの作品の中でも唯一無二だと思う。 どこか異国風な雰囲気で始まる『Formentera Lady』、人の中の邪悪さを歌う『The Letters』、そして極め付けは『Ladies of the road』の狂気直前のシュールさだろう。聴けば聴くほど発見のあるブラック・ホールのようなアルバムである。その深々しい狂気の奥底までは一生到達しえない予感がする作品だ。
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