内容説明
本書はエリクソンの第一論文「自我と社会の関係」(1946年)、第二論文「健康なパーソナリティ」(1950年)、第三論文「アイデンティティの問題」(1956年)の三つの論文からなっている。原書初版は1959年に出版され、1973年に『自我同一性――アイデンティティとライフサイクル』という邦題で、小此木敬吾・小川捷之・岩男寿美子の訳で出版された。しかし今回、「アイデンティティ」と「ライフサイクル」というエリクソン初発の論点を自らの言葉で語ったテクストとして、エリクソンの思想に造詣の深い西平直・中島由恵が全面的に訳文を改めて新訳として世に問うこととなった。 エリクソンがその後の展開の中でその思想の醍醐味を発揮していく前提となるこれらの論考を読むことで、静かに語り継がれてゆくべき彼の思想にいまいちど思いをいたすことが期待されている。
著者について
発達を文化的・歴史的にとらえ、自我心理学の領域を発展させた。