オトメ●ト様の作品は初代の頃からぽつぽつとプレイしています。
今回は「吸血鬼」のような妖しく重苦しいテーマが気になり、購入に至りました。
相変わらず、OPEDは美しいです。BGMは重圧を感じるものが多いですが、臨場感がありました。
立ち絵やスチルもさすがカズキヨネさんと言わんばかりの美麗さです。
上記の点については、オトメ●ト様ならではの高いクオリティです。
問題は、肝心のシナリオについてです。
幕末の時代、そして主に新撰組をメインにした流れに沿って物語りは進んでいきます。
その中でこのゲームの主点とも言うべき「羅刹」が大きく関わってくるのですが…。
幕末の荒ぶる時代だからこそ活かせる設定ですし、途中で死亡するキャラを物語に絡め進めるのには必要不可欠だとは思います。
ですが、各々のキャラ個別のルートでは関連性や意味合いが薄れたり、
終盤では比重が曖昧なまま、過程での盛り上がりに反してあっさりと終わってしまったようにも思われました。
しかし、やはり新撰組のメンバーの戦う姿はとてもかっこよく感じられました。
内容的にも戦うことが多いので、戦闘シーンが好きな方には良いと思います。
また、話は時代と新撰組と言う立場からして、全体的に暗いです。
明るい場面は数えるほどしかありません。スチルにも血にまみれたものが多々あります。
恋愛においてもそれは当てはまっており、糖度は他のゲームに比べ低いと思われます。
当時の時代背景を思えば頷けますし、恋愛面よりも人間性での「好き」が重視されています。
ただ少し欲を言えば、もう少し恋愛に関するエピソードがほしかったですね。
ですが、話の流れは無理があまり無く、筋は通っているように思います。
キャラのルートによっては納得でき、感動できるものもあります。
攻略できるキャラは少数ですが、それなりに良く作りこまれていると思います。
ただ、新撰組に対して強い思い入れがある方がプレイすると、少々荒が目立ってしまうかもしれません。
また主人公は他の幕末を舞台にした乙女ゲーと比べ、「守る」ではなく「守られる」ことに主軸が置いてあります。
前向きに、自分に出来る限りのことをしようと言う志は文章で読み取れますが、基本的にはキャラの背後で守られているので、
「守られる」ばかりの主人公が嫌な方には慣れないかと思われます。
悪い点ばかり述べましたが、決して悪い訳ではありません。
オトメ●ト様の作品では、緋色の欠片以来の久々の良作なのではないでしょうか。
絶対にお勧めできる!とまでは言えませんが、買って損はないと思います。
この作品の雰囲気が好きな方、そしてオトメ●ト様の作品でも構わない方は購入してみてはいかがでしょう。