地味なタイトルの予想に反して、濃い内容でした。
アイデア、企画、発想、創造と言葉は違いますが、現代社会では、
個人に求められる能力のうち、もっとも重要なものは、
「知価創造」という「知的生産の技術」であることは間違いありません。
アイデア創造のノウハウ本はたくさん出版されていますが、本書は、
類書のおいしいところを取ってきて、それらを自分のやり方に租借、統合
して、日常生活に情報収集、アイデア記録、企画のプレゼンという、サイクルを
徹底的に組み込んだ著者のノウハウの集大成の解説です。
本音としては、特に驚くような斬新なテクニックを使っているわけではないけれども、
そうであればこそ、「地道な手法」を「愚直に」毎日、毎秒継続することが、アイデア、
創造力を生み出し、知的生産力を高めていく、ということが、よーくわかる内容です。
他の本でも書かれていましたけど、インプットとしての大量の読書。
どこでも思いついたことを記録するペンとノート術に、加えて、マインドマップ
やマンダラート術、オズボーンのチェックリストなどなど。
本書で特に特徴的なのは、「時間管理術」に多くの紙数をさいてノウハウを開陳
しているところ。細切れ時間を積み重ねて無駄にせず、それによって効率的に
しかも生産的に知価をあげていく情熱は、見習うべきものだと感じました。
とにかく、「考える」「徹底的に集中して」「少なくとも1日一回」徹底的
に考える。会議に出たり、誰かとあったり、メールをチェックしてその日が
なんとなく過ぎて、仕事をしたような錯覚の満足に陥ることこそ、危険。
本書で、「考えること」とは、どういうことなのか?を再確認する、という戒めです。