イントロ:
ジェットエンジンでの飛行に成功しながらもそれのみでは音速を超えられなかったカール達。
しかし、アフターバーナーに突破の糸口を見出し、乾坤一擲の実践によってついに超音速を実現。
そして入念なテストを重ね、その運用もいよいよ本格的な段階へと差し掛かったのだが・・・。
となり、ここでかねてよりほのめかされていた隣国との情勢が一変。
カールとブリッツフォーゲルには否応もなく戦禍へと身を投じねばならない運命が迫るのですが、この辺りから徐々に話の流れが様相を変え始める。
1巻では純粋に挑戦とロマンを描いた話が主体でしたが、2巻の半ばからは技術者たちとパイロットの夢追いの話はパッタリと途絶え、カールという一人の男の生きよう・在り方について描かれる。
そして、最終的にはヒトは何故いまあるものに満足せず未踏の領域を追い求め挑み続けるのか・・・といった哲学めいた領域に話が及び、幕引き。
1巻から想像し期待していたものとは若干とは言い難く趣の異なる内容・結末が用意されていたため正直少し面食らった観がする。
著者は初めからこれを書くつもりであり、これが最良としたわけですが、本当にこれで良かったのか?と、読後には思わずそう考えてしまった。
カールが最後に勝手に納得しひとりでに悟りを開いてしまったために、肝心のところで彼に感情移入できず置いていかれてしまったような感じがした事もそうした考えに拍車をかけているのかもしれない。
軍事と戦争がここまで深く絡まぬ別の展開とその帰結も見てみたかったな・・・と、少し惜しい想いがする。