アイスマンとは、主人公の女性に与えられた、ニックネームだ。
ファンタジックな話ではあるが、まじないにより、男女の恋を成就させたりする。
主人公は、三十歳を少し過ぎるが、病気の母の看病、友人との約束、そして、かなわぬ恋?と、悩みは尽きない。
しかし、この主人公って、人情味あふれる人だけど、少々押しが弱いのが、難点か?
テンポ良く読み進む事の出来る文体、そして、恋愛感情も絡んだ、楽しい内容。
また、何より楽しみなのは、著者の作品の常である、意外な結末だ。
物語には、紆余曲折は多いが、終盤に至るまで、少々平凡な結末に収束するものと、思われた。
ところが、最終部分は、全く想像出来なかった内容となっている。
やはり、「意外な結末」という予想は、裏切られなかった。
本書には、友情や親子の情愛、恋愛などがぎっしりと詰まっている。
それらは、終始、熊本を舞台に描かれる。
焼肉屋で肉を注文する下りでは、カルビ、ロースなどに混じって、馬という文字も見える。
食べ物の話題も豊富で、そこにも、熊本を感じさせてくれる。
余韻は、けっして悪くは無いので、ご安心を。