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最も参考になったカスタマーレビュー
17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
やさしくて冷たい人工知能,
By ラテンマン (北海道) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: アイの物語 (角川文庫) (文庫)
地球の未来を背景に,7編の短編と,それを語るアンドロイドと聞き手のヒトからなる物語.短編の前半はあまり人工知能とは関係がないが, 中盤辺りから意識のハードプロブレムに関する著者自身の回答を踏まえた人工知能のストーリーになっている. この領域についてwikipedia程度の基礎知識があるとより楽しめるだろう. ハートウォーミングなストーリーの連続で, SFとしてはやや物足りなさを感じる向きもあるかもしれないが, 人工知能が誕生するためのブレークスルーが, それに関わるヒトのある種の愛情だとする設定からは, 著者自身の持つ科学への愛情や信頼が感じられる. 人工知能同士のシュールな会話や,未来におけるヒトと人工知能の関係から, ヒトを超えてしまった人工知能のやさしさが見られる一方, 合理的な思考から導き出される冷たさもうまく表現されている. この対比もなかなかうまい. 人工知能を少々美化しすぎているいるきらいもなきにしもあらずだが, 一読の価値のある作品.
16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
いい本をありがとう!,
By
レビュー対象商品: アイの物語 (角川文庫) (文庫)
山本弘さんと言えば、「トンデモ本」の人としてのイメージしかなかった。たまたま店頭に並んでいたのを発見して、あまり期待もせずに読んでみたのだけど本当に素晴らしい作品だった。 個々の物語はどれもAIやらVRだの現代的なテーマを上手く使いこなしつつ、あくまで人間の物語としてさわやかな読後感を持つ作品。とにかく読んでいて気持ちがいい。 そして何と言っても最後のアイの物語。 人間が自分たちより上位の人工知能に取り変わられて惨めな生活をしている世界、それは今まで否定的に描かれていた世界観のはずだった。しかし、最後に明かされた真相はそうではない。 人間がずっと夢見ながらも自らの持つ限界に夢やぶれて挫折した様々な事、その意志を引き継いで旅だっていく者たち。 人間からすれば惨めな状況なはずなのに、何故これほどまでに清々しいのだろう。 このような美しい物語を贈ってくれた山本氏に感謝する。
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
今の平衡感覚を失う本,
By naonao-703 (京都市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: アイの物語 (単行本)
SF短編集の面白さを満喫しながら読み進めてたらラスト、足元をすくわれた感じになった。 自分の信じている世界の現実感が失われるこの感覚。 いつか、弱さや悪意やずるさを兼ね備える人間だからこそ、 こういう日が来てしまうかもって考えさせられもした。
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