特殊な漫画ではありますが、この2人の名前を見て「オッ!?」と思われた方には特に説明しなくても中身は分かるでしょう。
歴史上の人物を「ミニパト!」のテイストで犬キャラ化し、「宮本武蔵/双剣に馳せる夢」のようなオシイ流歴史ウンチクと「立喰師列伝」のようなオシイ流屁理屈で語られる偉人伝です。
漫画で言うなら現在連載中の「タチコマなヒビ」に近いかも。
というわけでこの押井・西尾の2人に興味がある人ならば予想も期待も裏切らず、そこそこ満足できる内容だと思います。
ただ個人的にはあの大胆な“武蔵論”のように、もう少しぶっ飛んだものを見たかった。
(作中でも語られる)いわゆる司馬史観というか歴史ドラマ程度の知識しか無ければ新鮮かもしれませんが、ある程度歴史に詳しい人ならば普通に知ってるかなといった内容。
押井監督はアニメ化や3部作構想を目論んでいるようですが、やはり「日露戦争編」に向けて力を蓄えているのでしょうか。
西尾さんはたかだか十数ページの連載に対し膨大な量で送られてくる押井監督の原作に辟易としたみたいですが、近代戦史のハイライトでもある日露戦争ともなれば更に収拾付かなくなる事は必至です。
覚悟しておいた方が良いかも知れません・・・w
ところで押井監督の言う「リアルな史実」というのは事実の有無の事ではなく、組織論や戦術論といった哲学や思想の整合性の事なんでしょうね。
そういう意味ではこの押井史観もまた(上で触れたように、作中で物言いを付けた)司馬史観と変わらないわけで、“創作物”として楽しんだ方が良いでしょう。