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個人的には、同じく全体主義的な社会を描いた
ジョージ・オーウェルの「1984年」と比べると、
やや印象が幻想文学的なところが、好きだったりします。
この本を読んで、アンチユートピアものに興味を持たれたら、
前述の「1984年」の他に、ハックスリーの「すばらしい新世界」、
というのもチェックしてみてくださいね。こちらは、
'30年代の作品ですが、作者が英国人なので、大衆文化の行き着く先、
という意味で、より、身につまされる部分が多いと思います。
そのような社会、「われら」の社会の中で「魂」を持ってしまった男、統制されたモノフォニーの中に生まれる不協和音、それはやがて幾万の「わたし」たちの発するポリフォニーへと変わっていくのだろうか。
「私は私であり、独立した存在、一つの世界であった。わたしはいつものように半端な数であることをやめ、一という整数になったのである」ということに気がついた男のたどった結末は・・・。
そして本作でロシアの社会主義体制と西欧の科学技術が融合したアンチユートピアの世界を描いたロシア文学の異端・ザミャーチンもまた反ソ主義者であるとして長くロシア文学史から抹消されることとなったのである。
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