この本は、およそ観光雑誌には掲載されないようなところに
筆者が出かけた記録エッセイの本である。
「さびれた」「わびしい」場所中心だ。
だから、旅行好きな人よりも地元の人の方が「知ってる!」と
いう場所が多いと思う。
日本にはまだまだこんな場所があるんだという驚きとともに
「行ってみたいな」という気持ちが湧いてくる。
人一人やっと歩けるような道を行った先で暮らしている
集落の話は、まさに隔絶された村といった感じだった。
さびれた駅でもう少しここにいたい、列車がもう少し遅れて
くれれば、というエピソードもしみじみとしている。
九州・JR日本最南端の駅にはいつか行ってみたいなぁ。
普通の旅行に飽きたという人は、この本を片手にぶらり旅へ
出てみる、というのも新しい発見への道のりではないだろうか。