モノトーンの中で主人公の「あかねこ」だけが、
異質な存在として描かれているような冒頭から
ページが進み旅の中での彼女の成長にあわせるように、
少しずつ物語に色彩が加わえられていきます。
そして鮮やかに彩られて迎えるラストシーンは、
小さな子にも直感的にハッピーエンドを実感できる、
絵本世界ならではの演出となっています。
将来が見えない中で情報だけが溢れかえって
大人でさえ自分らしさを見失いがちなこの時代だから、
たくさんの人に読んでもらいたい絵本です。
と、まとめたいところですが、
この絵本をわが家の子どもたちに読み聞かせて、
「よかったね」と背表紙を閉じたところで、
「あっ!」と4歳児がある「発見」をしました。
その「発見」によって僕たちはこの物語に、
実はまだ続きがあることを知ることになります。
本当の意味での「あかねこ」の旅の終わりは、
本編の余韻とともに読者に委ねられているようです。
親と子で想像力を膨らませ合いながら
その後の展開を語り合うのもまた楽しい時間でした。
改めまして、オススメです。