父親から虐待を受けていたヒロインは、イングランドの禍と呼ばれるヒーローと結婚させられます。悪魔とも恐れられるヒーローも、結婚したくはなかったのですが、親友であったヒロインの亡くなった兄との「自分が死んだらヒロインと結婚し、父親から救い出して欲しい」との約束に従い、名誉に従ってヒロインを娶りました。自らも心身に深い傷を負い、新妻とはかかわろうとはしないのですが..。
長年の虐待で、ヒロインは酷く内気で臆病で、悪名が響き渡るヒーロにいつ殴られるかと、猜疑心でいっぱいです。ヒロインの背景がわかっていても、そこまで..と思うほど、疑い、また、泣いてばかり。でも、そんなヒロインに「関わるまい」と思っていたヒーローが、ヒロインを理解し、労り、忍耐強く励まし、見守り、そして時には唆し、自信をつけさせていきます。
最近読んだ本では、包容力と苦悩度(笑)はピカイチなヒーローです。そんなヒーローや、そのおちゃめな従者、荒くれですが実は優しいヒーローの親友(でも体臭は。。)などに囲まれ、徐々に花開くヒロイン。ヒーロー自身も、自らの苦悩に対峙していきます。
魔女などが出てきて、安易な結末になるのかとも思いましたが、そんなこともなく、大げさですが、ヒーローとヒロインの成長と再生の物語で、読み応えのある一冊でした。