その昔、あすかコミックスで出版された名作たちが次々と蘇ります!
十年程前に手放してしまったのを後悔していましたので、本当に嬉しい。
●わたしの人形は良い人形●永い封印を破り、少女の前に現れた市松人形の恐怖。
(1986) 『あの人形は死者とともに葬られなかった そのまま君の家に残っている』
初めて読んだ時から忘れられないほど、話も絵も怖ろしく、
ラストまでぐいぐい引っ張られます。そのラストがまた…!
●鬼来迎●都会に疲れ、海辺の家に住み込みで働き始めた主人公に聞こえる何かの声。
(1981) 『その石を動かすと 鬼が来るっていい伝えがあるんですって』
男に惚れ抜いた女の恐さ、母と子の在り方の複雑さ…という、
山岸先生お得意の泥沼の人間模様です。
●ハーピー●クラスメートの女生徒に不吉な蝙蝠の影を見る男子高校生の歪み。
(1978) 『女面鳥獣と書いてハーピーという だがこいつは極楽鳥とは正反対の怪物だな』
こちらも山岸先生がよく描かれる、ラストで先入観や善悪が
どんでん返しになるストーリー。先生の狂気によせる関心が窺い知れます。
●グール(屍鬼)●難破した船からある島に辿り着いた男。そこにはひとりの女が…。
(1979) 『なんでもいい なにかの肉が食いたい 肉が食いたいんだ』
このパターンもよく描かれますが、本人だけが知らないうちに、
人でないものになっていた…という怖ろしくも哀れなお話です。
●白眼子●北海道でその名を知られた盲目の能力者・白眼子とその養い子の流転。
(2000) 『どうやら人の幸・不幸はみな等しく同じ量らしいんだよ』
これにはどうやら実在のモデルがいらっしゃるようです。(山岸先生は北海道出身)
フィクションと銘打ってはありますが、新聞からの引用などがあります。