筒井康隆の作品では、少女を主人公にした小説に「時をかける少女」や「家族八景」等があります。「わたしのグランパ」も中学生の珠子が主人公です。
SFの要素はなく、少女と破天荒なおじいちゃん(グランパと彼女が呼んでいる)のふれあいを描いた物語です。
グランパは、導入部では、噂だけで登場します。おばあさん、父親、母親がいつか帰ってくグランパを噂し、珠子がどんな人か推理するところから始まります。グランパは、今ではすっかりいなくなった侠気を持った人で、グランパが戻ってきてからは、珠子の抱えていた問題が次々と解決され始めます。
どうも珠子だけではなかったようで、町中が、なんとなく暖かな雰囲気になっていくようです。
筒井康隆の描くグランパと珠子、珠子が知ったグランパの友人たちは何れも魅力的で、ホロっとしてしまいます。
ちょっと肩の荷を降ろして、心をリフレッシュしたいような時に相応しい小説だと思います。分量も140ページ程度で、文字も大きいので、気持ちが疲れたとき等にお読みになられると良いと思います。