「私のお嬢様」も三巻目になりました。
これまで若い男性はステア先生ぐらいでしたが(あ、馬丁のジョイもいましたね……)、二巻目にちらっと出てきたマーチ家長男のアーサーが登場、冒頭から大活躍です。父譲りの黒髪なれど母親譲りのゆるっとウエーブと目鼻立ち。容姿は憂いもシリアスも似合う正統派ですが、そこは「マーチ家長男」、一筋縄では行きません。なかなか破天荒な活躍ぶりです。終盤の2〜3話を除き、アーサーの居ないページはないんじゃないかと思う位です。
今回は「お嬢様」が生まれる前、マーチ家に起きたある「事件」が明らかになります。ヴィクトリア時代の世相がよく出ていて、当時の「影」がまだ幼かったアーサーの身に降りかかります。この事件は後に、アーサーが出奔する大きな理由となります。またこの巻では明かされませんが、ミリー出生の秘密へと繋がってゆくようです。
シリアス面は「株取引」「探偵ごっこ」の頃より強めです。でも樹先生の「いつものテイスト」「いつものなんちゃってビクトリアン」は健在ですよ。
ちなみに「探偵ごっこ」で「あと一巻」とあとがきにありましたが、まだ続刊するそうです。