これはなんとも奇妙で、斬新な話だなぁ。このスタイルこそ、まさに現代の純文学なのかもしれない。いつ終わるともなく、まるで酒場の隣の席の知らない人が、だらだら物語るように、でも、その話は面白く、興味深く、でもだらだらだらだら独白するように続く。
いつの間にか、話は隣の別の人が受け取ってしているような。
途切れなく、ふと気がつくと視点が、話し手が、かわって行く。世界を見る目が違う角度になっている。でも、同じ空間と時間を共有して、こちら側とあちら側とから見ているような。
とっても不思議で、実験的で、斬新で、面白い小説でした。
ならなんで、☆4つかって。。。
正直、巻末の大江健三郎の解説が、語りすぎなんだともう。
大江健三郎賞受賞作だし、大江が語りたい気持ちはわかる。
別の見方をすれば、小説買ったつもりが、なんと大江のエッセイまで付いてくると思えば、2倍おいしいのかもしれない。
でも、語りすぎだよ。絶対に先に読んではいけない。先に読んだら、もうそうとしか読めなくなります。いささか大江も年をとり、おせっかいになったのか。非常に興味深い解説であり一級のエッセイなんだけど、やっぱりこれは別のところでいいよ、と思う。
だからごめんね。
☆一個減らした。人によっては、逆に(大江の文章を読めて)☆一個増やすかもしれないけど。