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わたくし率 イン 歯ー、または世界
 
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わたくし率 イン 歯ー、または世界 [単行本]

川上 未映子
5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

芥川賞候補作の超新人のデヴュー作!   この世界の人たちが、自分たち何者であるかを考え続けているうちに、私は、奥歯のことばかり考えているのです。スーパーフラットな現実の初めての小説化!

内容(「BOOK」データベースより)

デビューと同時に激しめに絶賛された文筆歌手が魅せまくる、かくも鮮やかな言葉の奔流!リズムの応酬!問いの炸裂!“わたし”と“私”と“歯”をめぐる疾風怒涛のなんやかや!とにかく衝撃の、処女作。第137回芥川賞候補作。

登録情報

  • 単行本: 142ページ
  • 出版社: 講談社 (2007/7/26)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062142139
  • ISBN-13: 978-4062142137
  • 発売日: 2007/7/26
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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30 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 歯科助手として働く語り手が、わたしとは奥歯であるという信念(というほどでもないが)のもと、青木なる恋人にせっせと恋文を書いたり、未来の子供に「お母さんは」と言って手紙を書いたりしながら、大阪弁の地の文で怒涛の展開を見せるという小説。言葉のスピード感は、芥川賞選評で山田詠美が言っていたように、面白いものがあり、個人的にはネタばれしている『アサッテの人』よりも小説として面白く読んだ。とくに、喧嘩したら、奥歯(つまり「わたくし」)を見せ合って、それで仲直りするという約束というか物語を作る、というモチーフをもっと掘り下げていければ面白かったように思う。

 残念なことに、小説は、語り手の青木に対する思いが一方的な妄想であり、それが青木ととくにその恋人の強烈なミナミ訛りの大阪弁によって暴露されていくという展開をとる。小説の主題は、そこでいじめとその苦痛というテーマになり、語り手は幼少期からずっといじめられ(歯科医院でもいじめられている)、中学で青木に『雪国』の「国境の長いトンネルを抜けると雪国だった」には主語がないという言葉に感動して、苦痛を超越した主体のない(「わたしく率ゼロの」)境地を目指すことを気づくのだが、奥歯が「わたし」だというのも、語り手は虫歯になったことがなく、歯痛というものを経験したことがないので、唯一苦痛を感じない奥歯を「わたし」とし、そこに苦痛を集めることで、苦痛を耐え忍ぶためだったのである。

 この苦痛を集めた奥歯は抜かれる。小説はこうして西田幾多郎的純粋経験の世界を志向して終わってしまう。このエンディングはある意味ネタばれしていて、この小説の言葉の力を縮減しているが、さらに最後にでてくる「無歯症」(永久歯が生えない病気)かもしれない子供のエピソードが、「わたし」の欠如した、つまりは痛みを感じる主体を書いた世代の登場を微妙に予言しているようで、この純粋経験への言及を相対化しているようにも見える。つまり「わたくし率ゼロ」で奥歯のない存在が、この作者によって肯定されているのか否定されているのかは宙づりになっているのだ。

 川上未映子は興味深い作家である。もうすこし思想的な深化をみせ、モチーフを丁寧に展開する技量をみがけば、彼女のもっている言葉の力は充実した作品となって結実するように思われる。いずれにしても新しい日本文学の曙光を感じさせる作家である。
このレビューは参考になりましたか?
136 人中、93人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 脳でも子宮でもなく奥歯が書いた私(わたくし)小説。もうこの設定自体、許せない人には許せないだろう。俺にしたって、タイトルはちょっとヤバイと思ったけど、ロリっぽい著者近影と意外に30越えの年齢のギャップに「ほしのあき?」的な関心で手に取ったわけで。
 内容はと言えば、もう、わたしわたしわたしの脳天パラダイス状態。大阪弁がまた、言葉から理性を奪い去る。もう、この言葉の羅列には、理性も客観も物語もコミュニケーションも何ひとつなくて、あるのは肥大した「わたし」だけ。日付の前後する日記とかはちょっと吉田戦車風で、そこら辺の稚拙な作為が見え隠れするのが何だけど、まあ、よく引っ張るよなぁ。まあ、勘違いして手に取った人も普通は2〜3ページで放棄するんだろうけど、読み始めたらとりあえず最後まで読む貧乏性で律儀な俺としたら、いつご褒美がもらえるのか、サービスシーンがあるのか、って望み薄でも期待しちゃう訳だ。そんな勝手な罠にはまって読み進めると、そこにあるのはノイジーな、救いのない、気のふれた、不快な、目を覆う、自己完結の、退屈な、鬱陶しい、ノーサービスのわたしわたしわたし、なんだけど。
  「わたしわたしうるさいねん。奥歯とか雪とかさっきから何をゆうとんねん。いっこもなんも意味わかってへんからこっち百パー意味わかってへんから。ってゆうか、あんたおかしいやろ?」「っていうかまず人に話するときの努力をしろよ。おまえよ。間違ってるやろがそもそもが。みんな忙しいねん」っていう、やっとまともに文脈の通じる「わたし」以外の言葉が登場して、この小説の構造自体が相対化されるんだけど、ここの部分はカタルシスっていうか、逆にここまでの「わたし」語りの異物感を際立たせもする。言葉とか私とか意味とか文学とか、考えさせられる。まぁ、この手に何度も乗るほど「暇やないねんて」ってのも一方ではあるけど。
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
この本は哲学書?とも思わせる本です。
文章も言葉遊び?それとも子どもの作文?みたいに文字が並んでいます。

純文学としては、理解不能な所があります。

関西弁でしゃべり、そして「歯」の事を重要視する主人公は、自己中心的な考えと意味不明な喋り方です。
本の展開は、主人公中心で進んでいくストーリーです。

絶対にこの本は読者を選びます。
こんなに読み手を選ぶ本もなかなかありませんね。

タイトルからしてもその雰囲気は醸し出しているかもしれません。

そんな否定とも取れる感想を連呼して来たわけですが
それでも読んでみたいと思った方は是非読んで欲しいです。
寧ろ、そんな人こそ読むべき本だと思います。

物語は、恋愛です。
主人公は歯科医院の助手であり、青木という男を好きになります。

ここだけを読んだら普通の恋愛小説みたいですが、違います!

話の展開がうまくは言えませんが、「わたし」と「歯」の二本柱が一直線に進んで行きます。
途中、「えっ今のなに?」と言う描写や意味不明な感情になると思います。
それが、川上未映子先生の真骨頂であり、これを理解しないといけません!

きっと、川上未映子先生の作品は読者を選び、読みにくと言われると思いますが
最後まで読んだら、意外と面白いと思えてくるかもしれません。
そして、これが川上未映子テイストです!
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読みづらいけどちゃんとした作品。
正直、ちょっとしんどいくらい読みづらかったです。主人公の頭の中の自己中心的な世界が怒濤のように垂れ流されていて、読者への説明不足と感じながらも、「この話どう落ち着... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: potterisann
駄作
川上未映子の小説なのでたいして期待していなかったのだが、やはり駄作だった。そもそも、表題が滑稽な程に稚拙。意味が分からないと云っても過言ではないだろう。物語はほと... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: music
シュールレアリズムを言語に落とし込んだ感じ
シュールレアリズム的な絵画・映像を言語に落とし込んだらこんな感じになるのかな、という印象の本。... 続きを読む
投稿日: 16か月前 投稿者: にゃんたこす
壊れそうなのは……
 表題作「わたくし率 イン 歯―、または世界」。歯々。母。はは。ははっ。... 続きを読む
投稿日: 21か月前 投稿者: 燈台守の卵
駄作。
『わたくし率 イン... 続きを読む
投稿日: 2010/5/18 投稿者: Piece
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投稿日: 2008/3/18 投稿者: New JJ-K 72
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なんとも不思議な読後感だった。一息ついてストーリーを追い直してみる。統合失調症患者の妄想のような一見、支離滅裂な話が続く。自分の奥歯に自我があると「決めた」女が、... 続きを読む
投稿日: 2008/1/18 投稿者: レバンネン
想像力を駆り立てて読めました
理解しようと思って読むと、読み進めるのが困難かもしれませんが、細かいことを気にせずに読み流していくと、リズムがあって読みやすく、インディーズ映画のようなポップな映... 続きを読む
投稿日: 2007/8/28 投稿者: エレキング
星などなくてもよい
芥川賞候補になり、作品発表は「早稲田文学0」と、この条件から期待した自分が悪い。... 続きを読む
投稿日: 2007/8/19 投稿者: naonao-703
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