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わすれなぐさ (河出文庫)
 
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わすれなぐさ (河出文庫) [文庫]

吉屋 信子
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

美しくも我儘なお嬢様・陽子と彼女のあやつる糸に絡めとられていく牧子、そして学校一の優等生・一枝の、愛と友情の行方は……? 少女小説の女王が描く、昭和ロマン漂う少女たちの物語。解説=内田静枝

内容(「BOOK」データベースより)

美しく我侭なお嬢様・陽子、人造人間とあだ名される優等生・一枝、無口で風変わりな個人主義者・牧子。一枝と心を通わそうとする牧子だったが、華やかな魅力に溢れる陽子の操る糸に絡めとられていく…。夏休みの水泳合宿、学校帰りの横浜ドライブ―少女小説の女王が描く、昭和ロマン漂う少女たちの愛と友情の物語。

登録情報

  • 文庫: 221ページ
  • 出版社: 河出書房新社 (2010/3/5)
  • ISBN-10: 4309410073
  • ISBN-13: 978-4309410074
  • 発売日: 2010/3/5
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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By amiyako
形式:単行本
少女小説家吉屋信子は、尾崎翠とちょうど同じ頃に雑誌投稿から頭角を現し、大正五年には二十歳で雑誌連載を開始した。早熟な才女は、現代だけでなく大正時代にもいた。

少女が少女のために書いた『わすれなぐさ』は、中原淳一のオリジナル装丁を可能なかぎり再現し、本文を新字・現代かな遣いに改め、詳細な注をつけた、読みやすい美しい本。監修者嶽本野ばらの注はそれだけで一つの作品に近く、この厚みのある注釈を読んでいると、本文の信子世界とは違う、野ばら世界に入っていってしまうので、注がなくても本文が理解できれば、最初に読んでしまうか後で味わうかしたほうがいいかもしれない。なにしろ、注がなくてもたいてい理解できるほど、本文は読みやすく、美しく、ストーリー構成などが天然もののの巧みさで、ぐいぐい引っ張られる。

『今日離れ来し、あの海辺の雨の銀鼠の煙る中を、ただひとり先生に送られての出立、―そして幾日かの水泳宿舎での生活、赤旗を越えた事件―西瓜をゆでた事件、電報の来た刹那の気持―それからそれへ、もうそれは幾年もの前のなつかしい出来事の絵巻物の如く思い浮ぶのだった。』

過度に道徳的でもなく不良でもないリアルな少女の日常は、生きているというだけでもう、事件だらけだ。ストーリーには当時流行のモダーンな風物がさまざまに盛り込まれ、華やかにまたメランコリックに大正浪漫に浸れる一冊。

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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
昔の作家さんとは思えぬほどに読みやすく、一気に読んでしまいました。
所々、分からない当時のことばが出てきましたが、そこは嶽本野ばら氏の註訳があるので問題ありませんでした!
少女と書いて、おとめと読んだ素敵な時代。嶽本野ばら好きはもちろん、乙女であれば嫌いな人はいないのでは?というほど、乙女心を貫かれました。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By renaissance VINE™ メンバー
形式:文庫
本書は、少女雑誌「少女の友」に昭和7年4月号〜12月号まで連載された作品を文庫化したものです。河出文庫から吉屋信子の少女小説が出るのは、「花物語」に次いで2番目となります。本書もまた、「花物語」にみられるように、吉屋信子の感性あふれる作品となっています。謹厳な学者を父に持つ個人主義者の牧子を中心に、ブルジョアの娘で自由奔放な陽子、戦死した軍人を父に持つ一枝の3人を中心に進んでいきます。連載当時の昭和7年という年代が、作品の所々に見え隠れして興味深いものがあります。たとえば、「肉弾三勇士」の話は女学生の間にも浸透していて、当時の世情を映し出しています。一方、宝塚歌劇団のスターや松竹歌劇団の水江瀧子など憧れのスターの話は今とあまり変わらないものもあります。
戦前の時代背景と当時の女学生の心の動きが楽しい作品です。
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